資産の含み損を吐き出す
私の近著「儲かる会社を作るには 赤字決算にしなさい」ダイヤモンド社
「社内埋蔵金をお金にする知恵」 中経出版
の中味は、いかにして不良資産の含み損をたたき出し、
売却して現金化するか、当然、特別損失が出ますが、支払法人税が少なくなります。
オフバランス方法によるキャッシュフロー経営のすすめ方を書いた本です。
平成バブル崩壊(平成4年頃まで)前までは、土地神話があり、
土地の値上がり益、土地担保主義により、
いずれの経営者もこれを信じて経営を行っていたのです。
しかし、ご存知の通り、25年間 土地は下がり続け、
私は、平成元年頃から インフレ時代は過ぎ去り、
デフレが続くとセミナーや著書で声だかに叫び続けました。
数人の年輩経営者は全く理解してはくれませんでした。
しかし、30期も後継社長塾を続けると
若い経営者の中に信奉者が現れ、古手の経営者陣とぶつかりながら、
又、私も実地指導に出かけたりしてオフバランスを進め、
多くの成功実例、財務体質を強化したのです。
「確かに 含み損を持つ遊休地があります!
こんな土地を誰が買うのですか? 買うバカは居ませんよ! 」
「それなら 今の価値で買うバカ会社を作って、そこに売却すればいいじゃないですか!」
『5億円で買って 今では地価評価は1億円ですよ! 4億円も赤字が出るのですよ!』
「こんな赤字を出せば、わが社の信用は 地に落ちますよ! 銀行はどう思うかですよ」
「どうも 思っていませんよ。 御社がバカなのは貸した銀行もわかっていますよ!
毎年 1億円利益出しても納税はゼロ、4年もたてば赤字は取り戻せますよ!」
「わが社は優良法人ですよ、そんなことをすれば税務署に睨まれますよ」
古手の老人取締役は、全員が反対者なのですから、
中には未だにハイパーインフレが発生して、
地価が元に戻るという〇〇評論家の書籍まで持ち出すバカ経営者が居るのです。
銀行も今どきは、有償解除をすれば いとも簡単にオフバランスに協力してくれるのです。
・バブル期に5億円投資金額での土地 建物でファミリーレストランを作ったA社
・社歴150年を誇る会社は 相続税の節税対策で 土地を買いあさったB社
・工場団地建設で 儲けようと農地を買い上げ転用を地元建設屋と画策したC 社
・郊外メイン道路に大型店舗 建設のための借金をして購入、
地価が下がってたちまち苦境のD社
・半導体、液晶で大当たり、工場手狭になり
新規工場を土地ごと購入して倒産しかかったS社下請E社
・旧本社は旧市内にあり遊休土地 本社倉庫は商業センターに移動したF社
グループ税制のお蔭で 私が唱える子会社をつくり、
そこに売却する手法はもう取れないと信じている人や税理士が まだいらっしゃいます。
100%の子会社への売却でなければいいのです。
99%だったら オッケーなのです。
資本金100万円の株式で1万円非同族の方に資本金を持ってもらえばいいのです。
東京スチール株式会社は(仮名) 福島営業所を開設し、
進出のため購入した4千坪の遊休土地
簿価250百万円を売却価格60百万円で
太陽光発電を計画の他社へ即刻 売却して 特別損失2億円を出しました。
この東京スチールは、東京スチールホールデイングスをつくり、
簿価16億円の支店、倉庫を8.5憶円で全部売却し、
特損7億円5千万円を出して、
下がった資産を圧縮して資産回転率を良くする効果が出るのです。
(井上和弘)
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