廃棄、ロスは特損へ
小売業A社の決算書をチェックしました。
年商は、30億円です。
A社の決算書を見ました。
「御社では、廃棄するアイテムはありませんか?」
「もちろんありますよ!
でも、数百万円くらいだと思いますよ~」
「経理が集計していますね。確認してください」
「確認したら、ロスは3000万円くらいありました!
思っていたよりたくさんあって、ビックリしました!」
「そのロスは、どこに入っていますか?」
「えーっと、どこというと??」
「ロスの分、在庫は減りますね。
通常、何もしなければ、
そのロスは売上原価に入ってしまいます。
でも、ロスは売上に結びつかない原価なので、
“特別損失”に持ってきてOKですよ。」
「えー、そうなんですか~
当社の粗利率は25%程度ですが、
3000万円を特別損失に持ってくると、
原価率が1%下がりますよ!かなり大きいです。」
決算の申告が終わって、
A社から電話がありました。
「無事に決算が終わりました。」
「税理士から何か言われましたか?」
「いえ、特に何も言われませんでした」
「銀行からは、何か言われましたか?」
「はい、“今回は実に素晴らしい決算ですね!”と
ずいぶんとほめてもらいました!」
外食産業のB社、
製菓業のC社の決算書も、
在庫のロスが、売上原価に入ってしまっていました。
皆さまの会社は、いかがでしょうか?
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