銀行交渉の大きな勘違い ①返済したら枠がなくなります!
返済に十分な現預金があるのに、借入金が残っている、
という会社が、まだまだたくさんあります。
なぜですか?とお尋ねすると、
“返済したら枠がなくなりますよ!”
との答えが帰ってくる場合があります。
要は、全額返済してしまうと、
“次に借りたいときに、借りれないのではないか?”
という不安があるのです。
これは大きな勘違いです。
そもそも「枠」とは何なのか?
勘違いされている方はたいてい、バブル期を経験している方です。
その当時、銀行にとったら、貸し先があふれていました。
銀行にすれば、融資先はよりどりみどり、だったわけです。
つまり、借りたい会社すべてに対応することはできない、
という状況だったのです。
なので、A社には2億、B社には3億、などと、
銀行サイドで融資額の割り当てを考えていったのです。
それが先に言う、「枠」なるものです。
なので、返済するような会社には、もう「枠」を与えない、
という強気の姿勢を、銀行は示すことができたのです。
要は、貸し手が有利な市場だったから、できたことなのです。
しかし今は、貸したくても貸し先がない、
貸し手が不利な状況、カネ余り、なのです。
銀行が強気の姿勢を示せる状況ではないのです。
環境が180度変わっているのです。
なのに、
“全額返したら、「枠」がなくなります!”
と、大きな勘違いをされている方が、いまだにおられるのです。
先日も、
十数年ぶりに無借金となった会社の経営者がこう言いました。
“全額返したら「枠」がなくなる!貸してもらえないのでは!
なんて心配していたのは、なんだったんでしょうね?
全額返済したとたんに、銀行は「借りてください!」
と、これまで以上に営業に来るんですよ。”
と、これまでの心配はなんだったんだ、と嘆いておられました。
今や、融資の「枠」などないのです。
銀行は、そんなことを言ってる場合じゃないのです。
借り手が有利な環境なのです。
融資の「枠」など気にする必要は何もありません。
そんなものは、いまや存在しない状況なのですから。
(古山喜章)
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