合併すれば節税できる?②
「合併して節税する」
こう聞くと???と思われるかもしれません。
が、この方法で節税している会社は結構あります。
合併して節税する、というのは、
吸収される会社に繰越欠損金があれば、
吸収した会社がそれを使って節税する、
ということです。
顧問先であったのが、
グループ会社の合併でした。
もともと資本関係はありませんでしたが、
いまから4年前に業績不振で債務超過の会社を救うために、
顧問先が1株1円で、100%を取得したのでした。
で、その後まもなく、
その子会社を吸収合併して、
繰越欠損金を1億円程度、活用したのです。
今回、グループ化して5年経っていれば、
特に制限なく、繰越欠損金が使えます。
が、5年未満の場合は、
いくつかの条件がつきます。
①事業が相互に関連していること
→ふつう、これは問題ないでしょう
②合併する側、される側で
売上高、従業員数、資本金額等が、
おおむね5倍を超えないこと
③グループ化した時点と、
合併直前における事業規模が2倍を超えないこと
④合併する側、される側の役員が、
合併後の会社の役員となること
①~③のすべての要件、
もしくは、①と④の両方を満たせば、
繰越欠損金が引き継げます。
(次回に続く)
(福岡雄吉郎)
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