難攻不落の株主 その6
関東地方で製造業を営むI社の話です。
山田一郎社長(仮名)から後継者への事業承継で
相談がありました。
昔、I社と裁判までして争った株主(川上氏)は、
『100万円では絶対に売らない』
と言われました。
そこで、社長と相談して、
今回は、500万円で交渉しよう、
という話になったのでした。
社長と相談して、今回は、手紙を出して、
交渉してみましょう、ということになりました。
社長は、「そもそも、確実に受け取ってくれるかな~」
と心配していました。
「配達証明付きの郵便にすれば、
相手方が受け取ったかどうか、確実に分かりますよ。
郵便局員がポストに入れるのではなくて、
配達先に受取のサインをもらうんです。
だから、受け取ったかどうか、確実に分かります。」
次は、「売ってもいいかなー」と思わせる文書の内容です。
私は次のようなポイントを織り込みました。
①まもなく、事業の承継時期を迎えること
②これまで安定株主として機能していただいたことへの感謝
③経営環境が厳しく、来期以降の業績は不透明
④これまで継続的に行ってきた配当が、
来年以降も継続できるか、不明な状況である
⑤買取価格は、通常の買取価格にプレミア価格を
上乗せした評価額とすること(通常の●倍)
⑥買取価格については、顧問税理士の評価資料を添付
⑦他の株主にも同じようなお願いをしていて、
全員快諾をしてくれていること
⑧返信期日を設定し、それ以降の申し込みは無効とすること
⑨売却する・しない いずれに丸をつけてもらう用紙を同封する
⑩返信用の封筒を同封、もちろん切手も貼付します
これを1枚の文書にまとめ送付したところ、
1週間後に、「売却する」という箇所に〇がついた
返信用封筒が届いたのでした。
(福岡雄吉郎)
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