ICOがお勧めする決算書対策 ⑧
⑧固定資産台帳をじっくり眺める
建物や倉庫、機械、備品、
これらはすべて固定資産です。
大きいものから小さいものまで、
会社には本当にたくさんの固定資産があります。
・いま、固定資産がこれだけあります
・買ったときの金額は○○円で、いまの金額は○○円です
・それは、平成○年○月に買ったものです
・○年かけて、減価償却しています
これら、固定資産の状況がわかるのが、
固定資産台帳、なのです。
固定資産台帳というのは、普段目にすることはありませんが、
どんな会社でも必ず作られています。
これは、税理士がつくっています。
私たちは、日頃から、
「固定資産台帳をじっくりみてください」
と申し上げています。
それは、過去に売ったもの、廃棄したものが、
いまなお、帳簿に残っていることがあるからです。
ふつうは、ありえませんが、
これが、結構な確率で、帳簿に残ったまま、
という状態になっています。
帳簿に残ったままのものがあれば、
帳簿上、ゼロにしてください。
特別損失の『固定資産除却損』とか『その他特別損失』
で処理してください。
私の顧問先で、このように申し上げたところ、
「減価償却の年数が、間違っていた!」
という会社がありました。
本来、15年で処理するものを、
25年かけて減価償却していたのです。
もうとっくに減価償却が終わって、
帳簿金額がゼロになっているはずなのに、
まだ数千万円帳簿に残っているのです。
経営者から質問を受けました。
「処理ミスということで、
過去にさかのぼって減価償却できますか?」
この場合、残念ながら減価償却できません。
かわりに、「グループ会社に売却しましょう」
ということで、無事に特別損失を出すことができたのです。
経営者は、「まさか!こんなことが!」
とびっくりしていました。
が、固定資産を買ったときに、
減価償却の年数を決めるのは、
税理士事務所の事務スタッフです。
減価償却をたくさん、早く、という発想がないと、
耐用年数が知らないうちに長く設定されてしまう、
ということもあるのです。
(福岡雄吉郎)
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