高額の役員退職金を出すために⑧
創業者あるいは“中興の祖”と呼ばれる方に、
高額の退職金の支払いを
お手伝いする機会が多くあります。
一番多いのは
代表取締役社長 → 取締役会長になり、
退職金を払う、というパターンです。
こういう場合は、取締役として残ったとしても、
“実質的に退職した”と思われるように、
色々なことに気を使わなければならないのです。
⑤名刺、ホームページ、ブログ
社外の人に対しては、
「代表権はなくなりました」
ということをアピールしていただきたいのです。
代表権を返上して、退職金をもらったら、
名刺は変更しなければいけないですし、
ホームページも変更しなければいけません。
しかし、ときどき権力主義者のような方は、
退職金をもらっておきながら、
「どうせ、そんなばれないでしょう」と言って、
名刺の肩書はそのままにしようとする方がいます。
“代表取締役”という響きが心地よいようです。
名刺から、“代表”がなくなれば、
取引先も挨拶に来なくなる、
従業員がついてこなくなる、
それはさびしい、と感じられるのです。
ホームページに社長の顔写真がのせていれば、
それもそのままにして、
変更したくない、と考えます。
おまけに会社のブログにも、
たびたび登場してしまう。
これらは、外部の人間からも、
簡単に目に入れることができます。
当然、税務署もチェックしていると思ってください。
「そんなとこまで?!いちいちうるさいなー」
と思われるかもしれませんが、
もし、「退職していませんね!」と否認されてしまったら、
会社にとっては、役員退職金全額が否認され、
個人にとっては、退職金(税率20%)ではなく、
役員賞与(税率50%)扱いになります。
影響は計り知れないのです。
(福岡雄吉郎)
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