リースか買取か?③
設備を取得する場合の調達方法には、
①自己資金で取得する
②銀行から調達した資金で取得する
③リースする
この3つの方法があります。
それぞれBS,PLあるいはキャッシュフロー
にどのような影響を与えるでしょうか?
【前提条件】
・1億円の機械
・耐用年数は、10年
・リース期間は、6年(72回)
・リース料率は、1.6%とします
【B/Sへの影響】
①②会社が取得した1億円は、
貸借対照表に載ることになります。
いっぽうで、③リースの場合は、貸借対照表には載せません。
(顧問税理士から、貸借対照表にのせるよう言われても、
本来載せる必要はありません)
つまり、総資産という点では、
購入よりもリースのほうが抑えられることになります。
【P/Lへの影響】
①②とも会社が資産として取得しますので、減価償却費として、
毎期1億円÷10年=1000万円の減価償却が計上されます。
また、固定資産税は、10年間で770万円かかります。
また、②購入代金を借入で調達する場合には、
あわせて借入利息がかかります。
利息0.5%で借り入れたとすると、
10年間では、275万円の利息になります。
③の場合は、月額のリース料は160万円になります。
毎年、1920万円のリース料となります。
【キャッシュフローへの影響】
①自己資金で取得した場合は、
初年度に1億円がキャッシュアウトします。
その他、固定資産税が10年間で770万円かかります。
→10年間のキャッシュアウトは、1億770万円です。
②借入金で調達した場合、
仮に期間10年で契約したとすれば、
毎期1000万円の返済が発生します。
その他、固定資産税が10年間で770万円、
金利支払が275万円発生します。
→10年間のキャッシュアウトは、1億1045万円です。
③リースをした場合は、
毎期1920万円のリース料が6年続きます。
②の場合と比較すると、毎期支出するお金は多くなります。
資金繰りはしんどくなるのです。
→6年間のキャッシュアウトは、1億1520万円です。
リース契約の期間にもよりますが、
リースの場合は、トータルの支払額は増えてしまいます。
また、毎年の資金繰りがしんどくなる、
という場合も出てくるのです。
(次回に続く)
(福岡雄吉郎)
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