資本金が1円の上場会社?!③
先日のニュースで、
資本金を1円にした上場会社が登場しました。
ジャスダックに上場するホテル運営企業
“レッド・プラネット・ジャパン”という会社です。
もともと資本金が、40億以上ありましたが、
それをこの3月で一気に、1円まで減資したのです。
今回の減資の目的として、
①外形標準課税負担額を軽減させること
②中小企業を対象とした税務上のメリットを享受すること
と書いてありました。
②『中小企業』を対象とした税務メリット
先日ご説明した外形標準課税のほかにも、
資本金1億円以下の中小企業であることは、
大きなメリットとなります。
①法人税率
800万円までの利益に対しては、
資本金が1億円以下であれば、1億円超に比べて、
10%ちかく、税金が安くなります。
②住民税 (23区内、50人以下)
たとえば、資本金が1千万円なら、18万円です。
いっぽう、資本金が1億円超なら、29万円です。
ちなみに、資本金が1千万円なら、7万円です。
③固定資産(30万未満)
資本金が1億円以下なら、これを買ったら全て損金で落とせます。
対して、1億円超なら、落とすのに何年もかかります。
④交際費(接待飲食費)
資本金が1億円以下なら、
年間800万円まで損金で落とせます。
対して、1億円超なら、全額は落とせません。
⑤即時償却(中小企業経営強化法)
今年の4月~始まった中小企業向けの特例です。
生産性があがるような設備投資をした場合に、
全額の減価償却が認められています。
これが使えるのが、資本金1億円以下の会社に限定されています。
ちなみに、資本金が1億円以上なら国税局の所管
1億円未満なら、税務署の所管となります。
(ただし、例外もあります)
資本金は小さい方が、
メリットは大きいのです。
(福岡雄吉郎)
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