中間決算の時期です⑯
⑯勘定科目を正しておく
銀行からの借入金がある会社は特に、
勘定科目に気を配っておいてほしいです。
なぜなら、決算書は銀行審査部に回り、
入力担当者が、その数字を入力します。
「長期借入金」という勘定科目があれば、
中身がどうであろうと、
有利子負債扱いの「長期借入金」で入力します。
だから、
社長が貸しているなら「経営者借入金」、
子会社から借りているなら「グループ会社借入金」
少人数私募債なら「経営者少人数私募債」、
と明記してください、と言い続けています。
要は、銀行借入と自己調達を、
他の人が見ても、わかるようにしておきたいのです。
「担当者とか支店長は、わかっていますよ。」
とおっしゃる方がいますが、
決算書を入力する人にまで、伝わるはずがありません。
で、いざ決算書が出来上がってみると、
「あれ?あれだけ直すように言っていたのに、
まだ長期借入金のままじゃないですか?」
などということが、あるのです。
「いやぁ、会計事務所にも言ったんですが、
なんかバタバタしている間に申告期限が近づいてきて、
結局、そのままになってしまったんですよ。」
となったりします。
期末決算時に、勘定科目の修正や、
長期借入金を銀行借入と自己調達に分ける、
などという作業を、会計事務所はいやがります。
3月決算なら、繁忙期なので、なおさらです。
で、会計事務所もあとまわしにしたりして、
結局、そのままで決算書が出来上がってしまうのです。
それなら、中間決算の段階で、
正すべき勘定科目がないか確認してほしいのです。
仮決算書が出来上がってからでは、
修正が間に合わなかった、ということがあるのです。
会計事務所にしても、
「税金は変わらないんだからいいじゃないか。」
という思いもあり、うるさくいわないとそのままになされる、
ということが、往々にして、あるのです。
決算書は、納税のためだけにあるのでは、ないのです。
銀行対策のためにも、あるのです。
銀行の目線に対応するには、中間決算の時点で、
勘定科目の修正を行っておいてほしいのです。
(古山喜章)
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