M&A実例⑨
自己資本比率が10%、借入リッチなP社が、
10年近く赤字を続けているD社を、
M&Aにより子会社化することになりました。
D社の株価(企業価値)を決めるため、
デューデリジェンスを行いました。
D社は、ここ10年間、
毎年営業赤字が続いています。
業界全体の市場規模が縮小していることに加えて、
営業がうまく機能しておらず、
毎年売上が5%以上減少している状況でした。
10年前の売上と比べると、
現在の売上は60%程度と、大変厳しい状況であり、
おそらく今後も売上減少は止まらない見込みです。
一方で、自己資本比率は約50%、
現預金も月商の5か月分ほどあり、
財務的な余力はまだありました。
おまけに貸借対照表の左側(資産の部)を見ると、
投資有価証券が、数千万円計上されています。
株式は上場株式で、含み益を持っているので、
これを換金すれば、さらにキャッシュが増えることになります。
ところが、問題は設備でした。
D社には工場があり、固定資産が合計で
1億円ほど計上されています。
「工場を視察させてください」ということで、
実際に工場を見せてもらいました。
デューデリジェンスでは、
帳簿だけでなく、現場(工場や倉庫)も
見せてもらうようにしています。
そうすることで、新しい事実を見つけることができるからです。
実際に今回も、
大きな事実を発見することになったのです。
(福岡雄吉郎)
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