M&A実例⑪
自己資本比率が10%、借入リッチなP社が、
10年近く赤字を続けているD社を、
M&Aにより子会社化することになりました。
帳簿のチェック、現場の視察などを終えれば、
あとは、実際の値段付けになります。
このブログでも何回も登場していますが、
中小企業の場合は、年買法(ねんばいほう)といって、
会社の価値=①自己資本+②のれん代
で計算します。
そして、②の『のれん代』は、簡単に、
「税引後純利益+減価償却費」の3~5年分です。
で、今回の場合どうなったかというと、
①は、デューデリジェンスの結果、▲75百万円となり、
修正後の自己資本額が、約200百万円になりました。
また、②は、もともと赤字体質で、
今後もさらに厳しいということで、
“マイナスの、のれん”が発生しました。
計算してみると、この会社は▲40百万円程度、
毎年、キャッシュフローが出て行ってしまいます。
ということで、▲40百万円×5年分
=▲200百万円と計算しました。
つまり、①200百万円 ②▲200百万円
で、結果的に、この会社の企業価値はゼロ、
となったのです。
買収側(買う側)は、もともと手元資金はありません。
ですから、このデューデリジェンスの結果は、
渡りに船、だったのです。
なにしろ、デューデリジェンスの通りに進めれば、
対価ゼロで、会社を手に入れることができるのです。
ただし、実際にこの会社を買うまでには、
まだ越えるべき山があったのです。
(福岡雄吉郎)
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