銀行格付けランク、確認していますか?
銀行は決算書をもとに格付け(スコアリング)しています、
と言い続けております。
概ね、10ランクに格付けしているのです。
ということは、
新たな決算書を銀行に提出するたび、
格付け(スコアリング)ランクの見直しが行われているのです。
「今回、決算書を提出したら、
格付けランクをひとつ落とされました。」
という社長がおられました。
「どうして落ちるんですか!」と、
その社長が銀行担当に聞いたところ、
「今回の貸借対照表の固定資産に、新たに貸付金が発生してますでしょ。
その貸付金が不透明だということのようです。」
との返事をもらったそうです。
ここまでのやりとりでわかることはまず、
ランク付けは審査部の判断であり、
その担当は申し送りを受けているだけ、ということです。
その貸付金は、総資産に比較して、さほど大きな額ではありません。
しかし、決算書のデータを入力して判断する基準では、
貸付金は不透明なものと判断される、ということなのです。
今回の場合、貸付金は子会社に貸し付けたもので、
使途もはっきりしていました。
なので、
その社長は貸付金の使途を改めて銀行担当に説明し、
さらに融資部へ申し送りをしてもらい、
格付けランクを元に戻してもらったのです。
つまり、今回の貸付金のように、
貸借対照表に、新たな勘定科目が発生する場合、
銀行への提出時には、十分な説明をしておくこと、なのです。
でないと、データに基づく融資部の判断になり、
格付けランクが落ちる、ということが、あり得るのです。
と、提出後に、
「格付けランクに変わりありませんか?」
と、確認してほしいのです。
今回の件も、確認しなければ、
知らぬ間にランクが落ちたまま、だったのです。
特に銀行借入がある会社は、
ランクの確認を、毎年行ってほしいのです。
(古山喜章)
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