知っておきたい、生命保険の活用術⑥
⑥逓増定期保険の活用方法
法人保険専門の方に、
「逓増定期保険は全損がなくなって、
法人税の節税としての活用レベルが下がりましたね?」
と尋ねました。
「そうでもないですよ。」と、あることを教えてくれました。
「どういうことですか?」と聞くと、
「個人での節税に役立つ要素がありますよ。
解約時の返戻率を使うんです。」とのことでした。
で、さらに教えてくれました。
「逓増定期保険の解約返戻率ですが、
4年目で13%、5年目で95%、なんです。」
「一年でそんなに上がるんですか!」
「そうなんですよ。だから、4年目の13%のときに、
会社から個人で買い取るんです。
で、一年分の保険料だけ払ったあと、5年目の95%で、解約するんです。」
「なるほど、13%で仕入れて95%で売る、みたいなもんですね。
解約時の返戻金は、一時所得ですか?」
「そうです。一時所得なので、その所得から50万円を控除して、
さらに1/2した金額を、課税所得に加算します。
1/2課税ですから、解約時の税金面でもトクですよ。」
というわけです。
逓増定期保険の全損商品はなくなりましたが、
このような活用手段はあるのです。
いかがでしょうか。
ここまで、生命保険について、
いくつかの活用方法を紹介してきました。
「全損保険でも、解約したら特別利益が出るじゃないですか。」
ということをおっしゃるなら、個人で買い取ればいいのです。
そうすれば、会社で利益がでることはありません。
で、必要ならばまた、会社で生命保険に加入すればいいのです。
それに、
法人契約の保険料も一定ではなく、一部解約・上乗せすることで、
保険料をその都度、下げたり上げたりできるのです。
毎年の保険料を払えるかどうかが気になるなら、
その都度、変動させればいいのです。
つまり、生命保険は活用の幅が広いのに、意外に活用されていないのです。
これらのことは、
身近な税理士はもちろんのこと、生命保険のセールスマンでも、
知らない方がほとんどなのです。
なので、中小企業の経営者は知りようがないのです。
このような生命保険活用に強い方を紹介してほしい、
とのことであれば、どうぞ私までご連絡ください。
(古山喜章)
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