フィンテックで資金調達はどう変わるか②
フィンテックも、AIやIoTに次いで、
最近の新聞紙面には欠かせない言葉のひとつになりました。
フィンテックは、ファイナンスとテクノロジーが合体した言葉です。
技術的なことはさておき、フィンテックが進むと、
中小企業にはどのような影響があるのか、です。
②アナログ企業は取り残される
前回、フィンテックが進行した先には、
決算書に頼らない、リアルタイムの会計データをもとにした、
新たな格付け(スコアリング)が登場するだろう、
と申し上げました。
「それはまだまだ、ムリじゃないですか?」
と思うかもしれません。
しかし、5年後はムリかもしれませんが、
10年後だとどうだろう、と思うのです。
人手不足を背景に、AIやIoTの管理業務への活用は、
今後劇的に進化することは、ほぼ確実です。
その進化の過程で、クラウド会計や自動会計は、ますます進むはずです。
となると、リアルタイムの財務データをもとに、
評価機関が企業を格付け評価して融資する、
銀行なのかファンドなのかが、登場してきます。
その流れがじわじわ進みはじめると、
「この方法で格付けしたほうが、ラクだし、
直近の会計データが基礎なので、信用格付けの誤りも少ない。」
ということが、融資する側で気づき始めます。
となると、流れは一気に激しくなります。
そのときに取り残されるのは、アナログ企業です。
会計データのデジタル化やクラウド化が進んだ企業への
融資や格付けが、優遇される時代に変わるのです。
これまで通りの、毎年の決算書だけで格付けするしかない企業は、
融資サイドにとって、おそらく面倒くさい存在になってきます。
つまり、会計データは、セキュリティや縛りを設けつつも、
もっと早くもっと簡単に、
評価機関へ提供できる時代がやってくるのです。
そのような時代が到来した際に、取り残されないよう、
たとえ中小企業であっても、会計データの自動化やクラウド化に、
少しずつでも移行してゆく必要があるのです。
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