サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
フォト

ICO新刊発売のお知らせ!

古山喜章の「労務コスト削減策」セミナーのお知らせ

  • 古山喜章「労務コスト削減策」セミナーのお知らせ
    10月19日(木)大阪、10月27日(金)東京(オンライン受講あり)にて。10時30分~16時00分。超人手不足の時代を迎え、最大の経費である労務コストをどのように削減するのか、をテーマにセミナーを行います。詳細&申し込みはこちらからどうぞ。

井上和弘「経営革新全集」10巻完結記念講演会 CD発売!

  • 井上和弘「経営革新全集」10巻完結記念講演会 CD発売!
    2023年7月に開催され大好評を得た、井上和弘の記念講演セミナーを完全収録!全集のエッセンスを凝縮してお届けします! 移動中などにお聞きいただき、学びを深めてください。 動画でも視聴できるよう、購入者専用アクセスコードも入っております。

後継社長塾 修了生の声

経営経典・今日一日の額縁申込み受け付けます

  • 「井上教経営経典・今日一日」の額縁申込みを受け付けます
    価格20,000円(送料込み) ※色は黒色のみ。 商品の発送は、10月下旬になります。 お申込みは、下記メールアドレスまで。 ico@pearl.ocn.ne.jp

« 平成30年度 税制改正⑤ | トップページ | 平成30年度 税制改正【事業承継税制①】 »

2018年2月13日 (火)

平成の30年「銀行商品録 だましの履歴書」➂

だましファイル➂「社債引き受け業務の拡大」

「銀行の社債には、やられました…。」
という声を、いまだによく聞きます。
銀行破綻が相次ぎ、貸し渋りが問題化するなか、
平成10年に、社債発行の自由化が行われました。
企業による社債の発行が、しやすくなったのです。

さらに平成12年に創設されたのが、
「特定社債保証制度」なるものです。
銀行や保証協会が基準を設けて、
中小企業の社債発行を引き受けてもいいですよ、
という制度です。
「銀行の社債にだまされた!」という起源は、ここにあるのです。

金融機関がいっせいに、社債引き受けの審査をするための
「適格基準」という自主基準を設けたのです。
「御社の財務状況からしますと、
私どもの適格基準に該当しておりまして、
社債の発行を引き受けることができますよ。」
「社債、ってなんですか?」
「普通の融資は、お客様からの預金を元にした、間接金融です。
 社債引受けは、預金ではなく私共の資金を提供する、直接金融なんです。」
「ほう・・。」と、わかったような返事をします。
さらに、
「ただし、それには適格基準という条件がありまして、
 御社のような、財務状況が優秀な企業にしか取扱いのできない、
 限られた、特別の制度でございます。」
「そうなんですか!」
と、銀行のおだてに嬉しくなり、少しくいついてしまいます。

「金利や返済条件も、優遇されていますよ。」
「えっ、そうなんですか。」
と、くいつきが激しくなります。
「通常融資に比べて、金利を低く設定できますし、
 毎月の返済がなく、償還時の一括返済で結構なんです。」
「それは資金繰りがラクですねぇ!」
と、かなりその気になってしまいます。
「そうなんですよ!
 それに、社債を発行されたことが、新聞にも掲載されます。
 これは、社会的信頼の向上にもつながりますよ。」
と、よく考えればわけのわからないことまで、
誘い文句として浴びせてくるのです。
で、いい気になってしまい、
「わかりました。ぜひ、お願いします。」
となるのです。

そのあとに、
「社債の引受けにあたり、いくつかの手数料をいただきますので、
ご了承ください。」
と言われるものの、いい気になっているので、
「結構でございます。よろしくお願いします。」
と、社債発行へ向けて、動き出すのです。
すると、財務代理人手数料、登録手数料、
引受手数料、元利金処理手数料、償還時までの保証協会保証料、
などなど、あらゆる手数料が津波のごとく襲ってきます。
そこではじめて、
「やられた!」となるのです。

バブル崩壊からまだ10年もたっていない当時、
資金調達に苦しむ経験をした中小企業が多かったのです。
そんな折、社債発行という、
特別感のある融資は魅力的に映ったのです。
とはいえ、最近になってもまだ、
決算書に「社債」という負債項目を見かけるのです。
「これは銀行に、してやられましたね。」と言うと、
「そうなんですよ…。」との返事がきます。
「社債引き受け」というだまし商品は、今も健在なのです。
どうか、お気をつけ下さい。

(古山喜章)

【新刊本 発売しました!】
古山喜章の最新刊
『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』が発売されました。
会計事務所任せの決算書では、稼いだお金が残りません!
決算書は、できあがってくるものではなく、意図をもって作るものです。
財務の基礎を学び、実用的な決算対策情報が満載の一冊です!
難しい会計用語は使いません!社長だけでなく、
財務担当の方にもぜひ一読いただき、実務の理解をしてもらってください!
メールにてお問い合わせの方は、こちらをクリックしてください。

【ブログ-井上和弘の寄り道スケッチ】
道場主 井上和弘の趣味、旅、雑学など、
会社経営からちょっと離れた、日常生活をつづったブログ、
「井上和弘の寄り道スケッチ」もぜひご覧ください!

« 平成30年度 税制改正⑤ | トップページ | 平成30年度 税制改正【事業承継税制①】 »

銀行交渉」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平成の30年「銀行商品録 だましの履歴書」➂:

« 平成30年度 税制改正⑤ | トップページ | 平成30年度 税制改正【事業承継税制①】 »

おすすめブログ

2023年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック

2022年 ご挨拶動画

  • 2022年 ご挨拶動画
    アイシーオーメンバーより皆様へ、新年ご挨拶とともに、2022年に進めてほしいことを、お伝えします。