平成30年度 税制改正③
昨年12月に与党から平成30年度の税制改正大綱が発表されました。
中小企業にとって影響があるものとして、
一般社団法人を使った相続対策が厳しくなりました
一般社団法人には持分がありません。
このため、一般社団法人に株式を持たせることを通じて、
オーナー一族の支配は維持しつつ、
オーナー社長の相続対策を行ってきたのです。
ところが、あまりに一般社団法人を使った節税を行う経営者が増えてしまったため、
「けしからん」となり、今回の税制改正によって、
これまで通りの使い勝手の良さが失われることとなりました。
①一般社団法人への贈与税の見直し
オーナーが保有する株式を一般社団法人に贈与した場合、
贈与税を不当に減らすことにならない場合は、
贈与税がかかることはありません。
反対に、一般社団法人への贈与を通して、
贈与税が不当に減少することになると判断された場合は、
贈与税がかけられることになっています。
『贈与税を不当に減少することとならない』
と判断されるためには、
次の要件を満たす必要があります。
1.法人の運営組織が適正であること
2.同族親族など関係者が役員等の3分の1以下であること
3.法人関係者に対する特別利益供与が禁止されていること
4.残余財産の帰属先が国等に限定されていること
5.法令違反、仮装隠蔽等の公益に反する事実がないこと
この要件を満たす場合は、贈与税がかからない、
とされてきました。
平成30年度 税制改正においては、
この要件のうち、1~5、いずれかでも満たさない場合には、
贈与税が課税されることになりました。
この要件のうち、大切なのは、No2です。
役員のうち、オーナー一族の関係者が占める割合が3分の1以下ということは、
オーナー一族の意見が通りにくくなる、
ということです。
会社支配のことを考えるなら、
ここは、3分の1超にしておきたいですが、
税金を払わずに、オーナー一族が支配をすることは、
できない、ということです。
(福岡雄吉郎)
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