銀行に義理立てする必要など、ありません
銀行からお金を借りるなら、複数の銀行から借りて、
競争させないさい!
仕入交渉を同じですよ!と、申しつづけております。
なのに、
1つの銀行とだけ取引を続けておられる会社が、今もあります。
「なぜですか?」と尋ねると、概ね答えは同じです。
「現会長が、あの銀行には世話になったから、増やせないんです。
もちろん、他の銀行に変えることなど、できません。
そんなことをしたら、会長がなんと言うか…。」
などという返事なのです。
つまり、
「かつて世話になったから」
「裏切り行為はしたくない」
「その義理立てをしたい」
という、極めて浪花節な考えなのです。
しかし、はっきりいって、その銀行にはもはや、
その頃のことを知る現役社員など、いないのです。
義理立てなど、する必要は全くありません。
そんなことをしている間に、
統合や合併でその銀行そのものが無くなってしまう、
ということも、今では珍しくありません。
例えば、本日5月1日、
「きらぼし銀行」という銀行が業務を開始しました。
3つの銀行が合併して、誕生しました。
どこの銀行が合併したか、ご存知でしょうか?
東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京、の3行です。
この3行は、平成30年4月30日をもって、その名前が消えたのです。
こんなことが、すでにあちらこちらで進んでいるのです。
取引先への配慮もクソもなく、生き残りをかけた、
銀行同士の統合や合併が、これからますます増えてくるのです。
なのに、そのような銀行に対して義理立てをし、
取引銀行を変えないどころか、他銀行との複数取引さえ検討しない、
というのは、銀行業界の変化に無頓着すぎる、と言いたいのです。
銀行の名前が消えたのに、
それでも義理立てするおつもりなのですか?
と言いたくなるのです。
そもそも、統合や合併で名前が消える銀行は、
銀行の中では、負け組みの銀行です。
そのような銀行が、他行よりも良い条件を、
提示できるはずがないのです。
負け組み銀行ほど、条件が悪いのです。
条件が良くない銀行にいつまでも義理立てすることなく、
新たな好条件の銀行に乗り換える、複数取引にする、
といった方向へと、早く舵をきってほしいのです。
(古山喜章)
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