オフバランス実務④
カーディーラーを展開する田所カーズから
オフバランスの相談を受けました。
創業者である田所会長が言うには、
『当社の土地の半分以上は、含み損を抱えています。
ここはひとつ、資産管理会社をつくりつつ、節税できたらと考えています。』
全部で、10店舗の土地建物について、鑑定評価を依頼します。
不動産鑑定士に鑑定評価をしてもらうと、
含み損がある物件が7店舗、
含み益がある物件が3店舗
ありました。
含み益がある物件を売却しても、
税務的なメリットはありません。
なので、含み損がある物件のみオフバランスします。
このときに、「なぜ、この物件を外すのか?」
という理由付けを考えておくとよいと思います。
「××××という理由で、売却することが相応しくない。
だから、今回は売却しなかった。」
ということを主張するのです。
間違っても、『この店舗は含み益を持っているので、
節税につながらないので、売却を見送った。』
とは書かないようにしましょう。
こうしてみると、だいたい売却損が●億円は出るな~
ということが分かります。
不動産の鑑定評価をとってみて、
「実は含み益が出てしまう」ということが分かった場合は、
ムリにオフバランスを進める必要はありません。
鑑定評価をとったあとに、
オフバランスをするメリットがある、と思えば、
そのときに新会社を設立しましょう。
順番としては、鑑定評価→会社設立です。
順番が逆にならないようにご注意ください。
新会社を設立したあとに、
鑑定評価をとったら、含み益が多額にあった、
ということでは、会社設立の手間がムダになってしまいます。
次に会社設立のポイントをご説明します。
(福岡雄吉郎)
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