多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている②
税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。
②無借金にしないほうがよい その2
「銀行借入は無借金にしないほうがよい。
無借金だと、次に借りたいときに借りれなくなります。」
というウソと平気でいう税理士は、
銀行を取り巻く今の環境を全くわかっていない、と述べました。
加えて、税理士が無借金を勧めない理由が、
もうひとつあります。
それは、
損益計算書しか見ていない、
貸借対照表のことをよく理解していない税理士が多い、
ということです。
無借金であれば、元金返済がありません。
借入金があれば、元金返済が発生します。
もちろん、支払利息も発生します。
無借金であるのと、借入金があるのと、
どちらが資金繰りはラクなのか、といえば、
無借金のほうがラクであるのに決まっています。
そのことが、無借金を勧めない税理士には、わからないのです。
それに、余計な借入金があると、そのぶん、
貸借対照表の総資産は膨らみます。
総資産経常利益(ROA)は下がり、
自己資本比率も下がります。
銀行格付(スコアリング)の指標にとっては、
マイナスの影響ばかりです。
そのことの、何が良いのでしょうか?
銀行格付(スコアリング)のことなど、
まったくご存じない証拠です。
無借金を勧めない税理士は、
損益計算書重視で、貸借対照表には関心がないのです。
税引前利益がいくらで、法人税がいくらか、
が最大の関心事なのです。
そんなことを続けていたら、
貸借対照表への理解が薄れてゆくのは当然です。
もし、自社の顧問税理士が、無借金を勧めないのなら、
問題のある税理士だ、とご理解ください。
そのような税理士に決算処理をお願いしていたら、
稼いだ利益がどんどん流出することになってしまうのです。
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