仏の世界は、甘すぎる?①
中部地方で××宗のお坊さん向けに、
袈裟(けさ)を販売している飯田商店があります。
※袈裟とは、仏教の僧侶が身につける布状の衣装のことです。
3代目の飯田社長から、事業承継のことで
相談したいと言われ、決算書をいただきました。
貸借対照表をみて、まず気になったのが、
在庫と売掛金の多さでした。
「社長、これを見ると、
総資産のうち、約50%が在庫ですよ。
月商に換算すると、9ヶ月分の在庫です。
これは、絶対に売れない在庫がありますね。
在庫管理はどのようにしているのですか?」
「うちの商売は、お寺さんのもとを訪れて、
好きな生地を選んでもらい、
そこから外注業者に依頼して、仕立てます。
うちは、業界からすると、後発組です。
後発組が先発組に勝とうと思えば、
まず品ぞろえを豊富にしなければいけない、と考えてきました。
ロングテール戦略、というやつです。
だから、在庫が多いんですよ。」
ロングテール戦略とは、少数の人気商品に頼るのではなく、
その他大勢のニッチな売れない商品の販売量を積み重ねることで、
全体の売上げを確保するという戦略です。
Amazonが代表例です。
「社長、この戦略は、そもそも、
システム等できめ細かく在庫管理ができていないと、
採用できないですよ。
失礼ながら、御社の在庫管理は、まだまだアナログで、
在庫管理できているとはいえません。
商品別の回転率というのは出されているんですか?」
「いえ、そういったものは特に出していません。」
「それなら、一度出してみてください。
期末の在庫残高を、1年間の出荷金額(原価ベース)で割るだけです。
面白いことがわかりますよ」
(福岡雄吉郎)
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