仏の世界は、甘すぎる?②
中部地方で××宗のお坊さん向けに、
袈裟(けさ)を販売している飯田商店があります。
飯田社長に在庫のアイテム別に回転率を出してもらいました。
案の定、1年以上、ひどいものは、3年ほど使っていない材料、
もしくは出荷がない製品が見つかりました。
「社長、うちにはそんなに滞留しているような在庫はない、と
おっしゃっていたじゃないですか?
そうかと思えば、この在庫なんて、10日分もないですよ。
本当に売りたい商品が欠品で、売れない商品が過剰にある、
という一番まずい状況です。
いかがですか?数字で見ると違いますね。」
「うーん、そうですね。
いままで回転率で考えるという発想自体、
まったくなかったもので。。。
なかなか面白いですね!」
「面白いって、のんきなことを言っている場合じゃないですよ。
御社の借入金は、月商の9ヶ月分もあるんです。
ご商売の内容から考えて、この借入金は多すぎです。
なぜ、借入金が膨らんでいるかといえば、
在庫と売掛金が多いからなんですよ。
滞留している在庫は返品、交換、
それでもダメなら、値引きしてでも売りましょう。
置いておいても、売れないんですから。
そもそもなんでこんなに滞留している在庫が生まれたのですか?」
「まぁ、在庫もまとまったロットを入れないと、
取引してもらえなかったり、仕入価格が安くなったりしませんからね~」
「みなさん、そうやっていいますが、
小ロットでも取引できる仕入先を見つける、
あるいは、高くてもよいから必要な分だけ仕入れたらいいじゃないですか。
1枚あたりの単価が安く済むからって、
大量に仕入れて、不良在庫が発生すると、
結果的に高くコストがつきますよ!」
「まぁそうなんですよね・・・
とりあえず、動きのない在庫は、こちらからお客様に積極的に勧める、
あるいは、それでも売れないようなら、
大きくディスカウントして売ってしまいます。」
「仮に、大幅に値引いて売却することで赤字が出たって、
“棚卸処分損”といった名前で、
損益計算書の特別損失に計上するんです。
そうすれば、営業利益、経常利益は確保して、
税引前利益を赤字にできますから。」
(福岡雄吉郎)
【新刊本 発売しました!】
古山喜章の最新刊
『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』が発売されました。
会計事務所任せの決算書では、稼いだお金が残りません!
決算書は、できあがってくるものではなく、意図をもって作るものです。
財務の基礎を学び、実用的な決算対策情報が満載の一冊です!
難しい会計用語は使いません!社長だけでなく、
財務担当の方にもぜひ一読いただき、実務の理解をしてもらってください!
メールにてお問い合わせの方は、こちらをクリックしてください。
【新刊本 大好評です!】
井上和弘の最新刊『承継と相続 おカネの実務』が発売されました。
オーナー経営に精通した井上和弘が生み出した事業承継対策が満載です!
難しい専門用語は一切なし!多くの実例を示して、
あくまでも社長目線でわかりやすく解説しています。
メールにてお問い合わせの方は、こちらをクリックしてください。
« 銀行格付は、P/LとB/Sがあればよい | トップページ | 人の採用は命とり? »
「経営」カテゴリの記事
- 百聞は一見にしかず⑤(2023.09.29)
- 百聞は一見にしかず④(2023.09.28)
- 百聞は一見にしかず③(2023.09.27)
- 百聞は一見にしかず②(2023.09.26)
- 百聞は一見にしかず①(2023.09.25)
コメント