即時償却の計画は、絵にかいた餅でOKです②
栗田エレクトロニクスが、新たに工場設備に投資する、ということで、
即時償却を活用することにしました。
栗田エレクトロニクスは、半導体関連の製造業であり、
この数年、急速に業績を伸ばしています。
即時償却の方法としてB型を選択しましたが、
B型の要件は、「投資利益率が5%以上」です。
栗田エレクトロニクスの経理マンから、
「投資額はわかりますが、リターン(利益)は、
どのように考えたらよいのでしょうか?」
と相談を受けました。
「まず、御社の売上の60%は、
一部上場会社のA社に依存しています。
A社の売上が上がれば、御社の売上もあがりますね。
だから、A社の売上がこれからどのように上がってゆくか、分かるといいですね。
A社は、上場していますので、
決算書や色々な情報が、インターネットを見るとわかります。
これが、A社が公開している情報ですが、
A社の今期の受注高は、昨年に比べて3割増加している、と書かれています。
ということは、来期のA社の売上は、3割増加するということです。
それなら、栗田エレクトロニクスの売上高も、3割程度増加するでしょう。
2年目、3年目は、半導体関連の勢いが少しダウンするとみて、
10%の売上増加ということにしましょう。
めちゃくちゃ簡単ですが、
これで売上、営業利益がいくら増えるか、計算するのです。
粗利率などは、昨年までの実績値を使いましょう。」
栗田エレクトロニクスの経理マンは、
「そんなもんでよいのでしょうか?」
と不安げな表情をしています。
「大丈夫です。
最初から、時間をかけて細かく計画をつくるより、
かなら粗めでよいので、とりあえず持っていきましょう。
指摘を受けたら、その都度、直せばいいんです。
そのほうが、時間がムダになりませんよね?」
ということで、経済産業局に持っていたっところ、
経産局の方から、何のツッコミも入らずに、
すんなりとOKが出たのでした。
(福岡雄吉郎)
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