1ケ月TIBOR(タイボ)が上がりました。
TIBOR(タイボ)は、
東京の銀行間で日々、お金の貸し借りをする際の金利です。
Tokyo Interbank Offered Rate の頭文字をとったものです。
「東京銀行間金利」と言います。
融資を受ける際、
TIBOR(タイボ)+スプレッド(上乗せ金利)
で交渉しなさい、と言い続けております。
この金利設定にすると、
TIBOR(タイボ)が基準金利となるのです。
TIBOR(タイボ)は毎日、公開されています。
日本経済新聞なら、19ページあたりに、
コール市場の相場数値として、掲載されています。
1週間、1ケ月、2ケ月、3ケ月など、
TIBOR(タイボ)にはいくつか種類があります。
金利交渉で最もよく使われるのは、1ケ月TIBOR(タイボ)です。
この1ケ月TIBOR(タイボ)の数字が、
約5ケ月ぶりに上昇しました。
今年の4月5日以降、ながらく0.05364%だったのが、
8月21日に、0.05545%となり、
8月28日には、0.06455%となりました。
2016年の9月から2017年の9月までの約1年間は、
0.03%でまったく動きがありませんでした。
2017年の9月下旬以降、数か月ごとにじわじわ動き始めました。
グラフで見ると、右肩上がりの形で上昇しています。
ただそれでも、
マイナス金利が導入される直前が0.13%でした。
それに比べると、まだまだ、
「金利が上がってきてたいへんだ!」
というほどのレベルではありません。
とはいえ、
おそらく、このような形で時間をかけて、
上昇傾向を描く動きを見せるだろうと、考えています。
TIBOR(タイボ)が上昇すれば当然、
他の金利も上がります。
TIBOR(タイボ)は、金利動向を読む上での、
大切な指標となるのです。
今は超低金利です。
しかしその時代の終わりは、やがてやってきます。
突然ではなく、このような予兆を見せて、脱してゆくと思われます。
低金利ありきで借入金が過剰になっている会社には、
今後コツコツ上がる金利が、
ボディブローのように資金繰りを締め付けてゆきます。
TIBOR(タイボ)がマイナス金利以前の水準に戻っても、
問題のないような財務体質に、しておいてほしいのです。
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