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2018年9月19日 (水)

おススメしません、納税猶予(3)

株式の承継に際して、
後継者が、贈与税や相続税を支払わなくて済む、
つまり、納税を免除される場合は、

(その1)
後継者が、株式を持ったまま亡くなった場合

(その2)
後継者が、次の世代に、“納税猶予を使って”株式を譲渡したとき。

この2つのいずれかに該当する場合、確かに、納税は免除されます。

後継者(子)が、経営者(父)から株式を承継した後に、
その一部でも、誰かに譲渡した場合は、
その割合に応じて、猶予してもらっていた税金を払う必要がでてきます。

たとえば、子が父から100株、相続により株式を取得して、
そのあとで子が、自分の子(孫)に50株を贈与したときは、
猶予されていた税金の50%は、そのときに納める必要がある、ということです。

となると、もし納税免除を受けようと思えば、
現在の経営者(父)から、後継者(子)が株を承継したら、
その株式は、ずっと持ち続ければよい、という発想になります。
これが、その1の場合です。

ということは、後継者(子)は良くても、
その次の後継者(孫)のためには、何も対策ができない、
ということになります。

ここで、その2の考え方が登場します。

『それなら、次の孫の世代にも、納税猶予を使えばいいでしょう』
と考えるのです。

しかし、この納税猶予という制度がいつまで続くか、わかりません。
少なくとも、今回の改正で行われた緩い条件が使えるのは、
10年間限定であるということだけは決まっています。

ということは、15年後、20年後にこの納税猶予を使おうと思えば、
もとの厳しい条件を満たさなければいけなくなる、
ということです。

もっといえば、グループ法人税制や、少人数私募債の源泉分離課税など、
税制改正で使えなくなった制度と同様に、
この納税猶予の仕組みが変更されることも十分考えられます。

となったときに、結局は、
“免除”ではなく、“猶予”
ということになるのです。

ということは、
負の遺産(税金)を次の世代が背負ってゆく、
ということになるのです。

(福岡雄吉郎)

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