M&A 成功のポイント②
これまで売る側、買う側、
どちらの側のお手伝いもしてきました。
M&Aで大きなポイントは金額にある、
と前回のブログでお話しましたが、
当然、売買金額以外にも大切なことはあります。
M&Aをした後の姿を具体的に考えておく、
というのも当然ですが、大切なことです。
M&Aは、ゴールではなく、スタートです。
ですので、M&Aをした後の体制についても、
具体的に立てておくとよいと思います。
なかでも、一番のポイントは、人材になります。
M&Aをして半年後、1年後に、
核になる社員が退職してしまった、
なんてことも、ときどきあります。
あたらしくオーナーとなった会社の社風や文化、
やり方に反発する、あるいは、ついていけなくなって、
会社を飛び出してしまうのです。
その社員がいないと受注できない、
会社の業務がまわっていかない、
ということだと、買った側としては痛手です。
ですから、スーパーマン的な社員に頼っている場合は、
その社員がすぐに辞めないかどうか、
というのも考えておく必要があります。
具体的には、あらかじめキーパーソン(社員)に対しては、
面談をさせてもらうとよいでしょう。
面談すると、双方のことがよくわかります。
「あんな社長のもとでは働けない」とか、
「思っていたのとちょっと違うなぁ」とか、
いろいろなこと分かります。
M&A前後のギャップが解消され、
「こんなはずではなかった!」という
後々のトラブルを抑えることができます。
M&Aは、通常、仲介人が存在します。
仲介人は、専門会社であれ、銀行であれ、
M&A後の両社の姿まで、必死になって考えてくれることはありません。
臭いものにはフタをするという発想で、
肝心なことの協議を先送りにして、
何とか売買だけ成立させよう、という考え方の方もいます。
はやる気持ちを抑えて、時間を味方につけること、
売り手、買い手がボタンを掛け違えることのないよう、
契約する前に双方の代理人を通じて、
懸念点はできるだけクリアにすることが、
特に買い手にとっては重要です。
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