会社の価値は、売上の大きさに非ず
M&Aの相談を2件受けました。
1件は、買い手から、
1件は、売り手から、です。
買い手にとっても、売り手にとっても、
M&Aで大きなポイントは、
売買価格、つまり株価です。
買い手は少しでも安く、
売り手は少しでも高く、
このように考えるのが常なのです。
M&Aは、そうそう滅多にあるものではありません。
まして、売り手にとっては、
自分の会社を売るのは1度きりです。
M&Aの知識がないのは、当然です。
すると、過度な期待をもってしまうのです。
「当社は、売上●億円だから、
最低でも●億円で売れるだろう。」
とか
「会社には、●億円も貸し付けているので、
せめて●億円では売れるだろう。」
などなど、思い込んでしまうわけです。
今までもご紹介してきましたが、
M&Aにおける株価の計算というのは、
決して、売上高の決まるものでもありませんし、
会社への貸付額で決まるものでもありません。
株価の計算で大切なのは、
貸借対照表の右下、自己資本なのです。
正味の自己資本がいくらあるのか?
からスタートします。
過去に粉飾をしていて、
この自己資本がみせかけの場合は、
当然、評価の上ではマイナスされます。
そして、正味の自己資本に“のれん代”が上乗せされます。
これは、キャッシュフロー、つまり、
毎年どれくらのキャッシュが入ってくるか、ということで、
税引後利益+減価償却費の3~5年分とされます。
お分かりのように、売上高はどこにも登場しないのです。
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