中小企業でもできる、新技術活用術⑦
⑦銀行は本気でノンライティング(手書き無し)に取組んでいます
今やノンライティング(手書き無し)の時代です、
と言いました。
その点においては、銀行がどんどん進化しています。
先日、ある銀行と個人で契約書を結ぶ機会がありました。
「電子契約もできますが、どうされますか?」
と言われたので、電子契約をお願いしました。
早い話し、印紙代が不要になるからです。
パスワードがメールで送られてきて、
そのパスワードを使って契約書内容を確認します。
承認すれば、私の名前が入った電子印鑑が、
捺印箇所に押印されてゆきます。
で、捺印後の契約書をデータで保管します。
まずもって、店舗に出向くことなく契約を終えたのです。
まさに、
ノンライティング(手書き無し)、ノンペーパー(紙無し)です。
但し、他の銀行職員や関連する司法書士が慣れておらず、
締結された契約書を元に従来の手続きを進める際に、
「電子契約ですか?
その場合、いったいどうすればよいのか?」
と、しばらく悩んでおられました。
つまり、紙ベースで行われていた、原物での確認事等が、
不要になってしまったのです。
「私たちの仕事のやり方も、大きく変わってゆきますねぇ。」
と、司法書士は危機感を感じておられました。
その銀行支店の方に、
「この支店での電子契約は、私で何人目ですか?」と尋ねました。
「お二人目です。」と言われました。
旗艦店であるその支店でも、まだ二人目です。
その銀行の電子契約サービスが導入されたのは、
2018年の4月です。
なので、導入後半年で2人の利用です。
並みの中小企業の経営者なら、
「そんなニーズのないシステムに、大金をかけるなんて!
もったいない!」と考えがちです。
しかしいつか、
この電子契約が標準化されるときが来るのです。
銀行は今、本気で労務コストを下げなければ、
生き残れない局面にさらされているのです。
目先のシステム投資額より、
ますます肥大化してゆく労務コストを削ることが、先決なのです。
長期でみれば、有人店舗は減らし、無人店舗が増えてゆくのです。
だからこそ、契約の電子化を進めておく必要があるのです。
しかも新たな技術を早めに導入した企業ほど、
新技術がいち早く標準化されてゆき、革新的な存在となります。
でさらに、新たな技術へと進化してゆきます。
常にライバルよりも、一歩先を進むことができるのです。
銀行員には腹の立つことが多いのですが、
銀行の技術革新には、感心させられることが多いのです。
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