なぜ、新技術の活用が進まないのか?①
中小企業でもできる「新技術活用術」として、
これまで20回にわたり書いてきました。
しかし、多くの中小企業ではまだ、
新技術の活用が思ったほど進んでいないのです。
①トップがアナログで、新技術に関心が低い
経営トップが新技術に関心が低いと、
なかなかやり方が変わりません。
そもそもそのような経営トップの方は、
普段の生活でもアナログ中心です。
新しい技術に触れたり、首を突っ込むことをしないのです。
なので、
「うちもそろそろ、
勤怠システムを最近のものに変えましょう。」
と経営幹部がいっても、すぐに
「いくらかかるんだ?」となります。
新システムの必要性よりも、まず金額から入るのです。
システムですから、数百万円はかかります。すると、
「費用対効果から考えたらどうなんだ?
今やらないとダメなのか?」
などとなってゆきます。
もはやその返答ぶりに、やりたくないオーラが漂うのです。
少なくともトップがうしろ向きであることは、
新システムを提案する経営幹部でも、わかるのです。
“提案しても無理だな。”と、内心思ってしまうのです。
で、結局は何も変わらぬまま、になってしまうのです。
逆に、トップが新技術に関心のある会社は、
どんどん進化します。
新しいシステムや機械が出たとなると、
償却が終わっていなくとも、損切りをして、
新システムや新たな機械に切り替えてゆきます。
それだけでも、新技術に無関心な会社とは、差がつくのです。
そのような会社の従業員は、変わることになれています。
システムや機械が変わっても、慌てることなく、対応できるのです。
しかも、損切りをして特別損失を計上し、
さらに新たな投資で減価償却費が発生します。
その分、法人税の課税対象額が縮みます。
稼いだお金がより多く、残ることとなります。
キャッシュフローがよくなるのです。
アナログで新技術に関心が低いトップは、
「このシステムは、
減価償却が終わっているから稼いでくれいている。」
と考えます。
損益計算書の営業利益や経常利益しか、見ていないのです。
使えるお金がどれだけ残るか、という、
キャッシュフローを意識する発想がないのです。
どうか、ご自身で理解できなくとも、
理解できる社員にまかせて、
新技術の導入にもっと目を向けてほしいのです。
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