なぜ、新技術の活用が進まないのか?③
中小企業でもできる「新技術活用術」として、
これまで20回にわたり書いてきました。
しかし、多くの中小企業ではまだ、
新技術の活用が思ったほど進んでいないのです。
➂この業界は遅れていますから
「いまどき受発注はファックスと電話、
しかも請求書は郵送ですか?
受発注はシステム化してパソコンで、
請求書もメールにすればいいじゃないですか?」
こう言うと必ずあるのが、
「うちの業界は遅れていますから…。」
と、業界のせいにする言葉です。
さらに、
「先生、うちだけがシステム化しても、
相手もシステム化しないと、無理ですよ。
それに、システム対応の取引先とそうでない取引先が
できて、余計に手間がかかります。」
と続くのです。
「じゃあ、いつになったらできるんですか?」と聞くと、
「いやあ、いつになるのか…。」
との答えが返ってくるのです。
結局、双方の取引先同士で、このような考え方だと、
システム化など、永久に無理なのです。
遅れている業界と言えども、
どこかが既成概念に風穴をぶち空けてきたはずです。
だから、今まで生き残ってきたはずなのです。
この業界は遅れているから、などと言っていると、
日本のほとんどの業界は、遅れていることになります。
新しい業界など、ごく一部なのですから。
古くからある業界であっても、
独自に進化している会社はあるのです。
それを見てきているから、
「業界のせいにするな!」と言いたくなるのです。
先方が遅れているなら、
手助けしてあげるなどして、少しずつでも、
対応できない取引先を減らしてゆけばいいのです。
その会社独自で対応できないことを、手伝ってあげるのです。
そうすれば、取引先も恩を感じるはずです。
そこまでしてくれる取引先は、少ないはずなのです。
それが、相手先にとっての存在価値となり、
より長く、互いに良い取引先となるはずなのです。
「あのとき、あの会社はそこまでしてくれた。」
と、いつかなるのです。
そうならなくてもよい取引先なら、
新技術導入に対応しなければそこまでで終わり、
でいいのです。
業界そろって足並み揃うまで、新技術導入を見送るなんて、
ますます業界全体で遅れてゆくだけです。
そんなことを望んでいないはずなのです。
ならば、遅れている業界だからこそ、
いち早く取り組み、先駆者となってほしいのです。
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