銀行の危機感②
ラインやペイペイなど、
銀行とは異なる業態による、
金融業界への参入がどんどん増えてきました。
そんななか、銀行業界での生き残りをかけて、
各銀行も巻き返しを図る行動を起こしています。
それらの行動には、銀行の危機感を感じるのです。
②ATMの共有化
UFJ銀行と三井住友銀行が、
ATMの共有化を進める、と発表しました。
共有化により、UFJ銀行のATMで
三井住友銀行の口座から現金を引き出しても、
手数料がかからなくなります。
振込に関しては、未決定とのことです。
共有化により、
ATM維持管理費の削減を進めるのが、狙いのようです。
確かに、最近はATMを使うことも減ったし、
使う場合でも、並ぶことがなくなりました。
どれか1台は、たいがい空いているのです。
それだけ、ATM機の稼働が落ちているのです。
台数も減らしてゆくようですが、
それでも維持管理費が大きく、今回の共有化となりました。
ネットバンクの進行で、ATMの稼働が上がらないうえに、
ローソン銀行は新たにATMを導入させます。
銀行ATM1台当たりの稼働はますます落ちます。
客数は減り、単価も落ちる、という、
パチンコやスロット機と同じような現象に陥っているのです。
どこが残存者利益を勝ち得るのか、
というATM最後の戦いです。
と、メガバンク同士が共有する、
というのもこれまでにない、新たな動きです。
当然、UFJと三井三友が主体になり、
他の地銀にも共有化への参加を促してゆくことになります。
送金や振込の手数料の獲得競争は、
ますます激しくなり、低価格化してゆくはずです。
なのに、
自社の振込手数料をまったく交渉せず、
定価どおりに支払うなど、あってはならないことです。
もし、なんの交渉もいまだにしていないようなら、
今すぐ、支店長を呼び、
「手数料の減免措置をお願いします。」
と交渉を持ち掛けてほしいのです。
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