昔「オイルショック」、今「老いるショック」
かつての「オイルショック」から45年超、
「リーマンショック」から10年超を経過しました。
そして多くの中小企業が今、
新たなショックに見舞われています。
経営陣の高齢化に伴う、「老いるショック」です。
「給与明細はメールで電子化せよ!」
「手書きの在庫管理はやめて、ハンディターミナルを使え!」
「会議資料はパソコンで、ペーパーレスにせよ!」
「見積書・請求書は電子化せよ!」
「集まらずにテレビ会議を活用せよ!」
等と後継者たちに伝えて進めさせます。
しかし、思うように進みません。理由を聞くと、
「社長に反対されました。」
「社長が理解できないみたいで前に進まないんです。」
などという返答の多いこと。
要は、経営陣が高齢化して、
IT・新技術の活用が、進まないのです。
社長のみならず、古参の幹部社員も同様です。
なかにはいまだに給料を現金で手渡ししている会社もあります。
「このほうがありがたみを感じてもらえるし、
振込にしたら全部奥さんの手元にいって、本人が使えないから。」
という会社さえ、あるのです。
新しいやり方より、今までのやり方が一番いいと、
信じて疑わないのです。
それだけで、大いなる利益の喪失です。
手書き、手作業、二度手間、三度手間、
などなど、人海戦術だらけです。
それでいて、
「人が足りない!」などと言います。
なかには、
「ウチは社長以外、ペーパーレスが進んでいます。」
というケースもあります。じゃあ社長は?と聞くと、
「社長の分だけ、すべて紙です。神対応のための、紙対応です。」
と、笑うに笑えない返事がきたりします。
「老いるショック」の被害は、当の本人には自覚がありません。
次世代の幹部・従業員が、主にその被害を受けているのです。
一方、「老いるショック」のない会社は、
新技術の活用がどんどん進みます。
あらゆることが、これまでより効率的に進みます。
もちろん、その結果は業績・財務にも影響を及ぼします。
それだけで、大きな差が生じているのです。
「うちも『老いるショック』です!」
という中小企業は、多いはずです。
これからの時代に対応する経営組織を見据えると、
この「老いるショック」は大問題なのです。
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