キャッシュを増やす④
使えるお金を、いかに増やすか?
はどの会社にとっても、共通のテーマです。
これをキャッシュフロー経営ともいいます。
キャッシュフローをよくするには、
『回収は早く、支払いは遅く』です。
近畿地方の製造卸売業である、
川海産業のケースです。
とある会社に対する売掛金のサイトが6カ月でした。
「営業部長、この会社は、超巨大企業のA社の
グループ会社ですよね?
なぜ、サイトが6カ月なんですか?」
「なぜ、と言われても・・・
この会社は、A社グループにおける支払業務を一手に担っています。
ご存知のとおり、A社グループには、何千社とグループ会社があります。
わたくしどもがA社グループのいずれかに納品した場合には、
その各グループ会社に請求をするのではなく、
支払業務を一手に担っているこの会社宛に請求するんです。」
「へぇ~、メガ企業はやっぱり違うんですね。」
「はい、そしてずいぶん前に、
この支払業務を担う会社との間で、
回収サイトは6カ月と決まったようです。」
「しかし、この会社からすれば、
川海産業は“下請け”に当たるでしょう。
そうなると、6カ月のサイトは不当だということになるでしょう?」
「いえ、当社は、A社グループの“下請け”には当たらないんです。
当社が納品するアイテムは、『物販』扱いとされますから、
下請法の適用は受けないんですよ。残念ながら。」
「わかりました。
しかし、営業部長、山海産業が仕入先、外注先に対して
支払うサイトって、どのくらいかご存知ですか?」
「いえ、わかりませんが・・・」
「翌月末には支払っているんですよ。
つまり、支払は翌月末なのに、回収は半年先なんですよ。
ということは、誰がどう見ても、お金が足りなくなりますよね。
だから、少しでも早く回収しなければいけないんです。
交渉の内容は、私も考えますから、
とりあえず、この会社の担当者に会って、
サイト短縮の交渉をしてください」
「はぁ。わかりました。」
(福岡雄吉郎)
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