事業を売却します⑧
近畿地方で製造業を営む(株)山川の社長から
事業譲渡の相談が入りました。
買い手である(株)森村との間で、
6億円という金額で基本合意書を結ぶことになりました。
「社長、基本合意書を提出してから2週間ほどですが、
先方からは、何も連絡がありませんか?」
「いえ、ちょうど昨日、合意書を訂正してほしいと、
メールが来ていました。
お送りするので、一度目を通してもらえますか?」
(株)山川に有利になるように、基本合意書には、
デューデリジェンス(買収監査)のことをあえて書かなかったので、
そこにケチがついたのでしょうか。
先方から送られてきた修正版を見てみました・・・
「これは・・・」
見てみると、誤字や表現の修正がほとんどで、
実際の中身については、何も触れられていませんでした。
「よかったですね~、社長!
これで6億円の金額にケチがつけられることもなくなりました!」
こういう場面では、
“あほう・かしこ”作戦をとればよいのです。
一見のところ抜けているように見えて、
実は、締めるところは締めて、
押さえるところはおさえる、というわけです。
ここまでくれば、あとは、
買い手と、よくコミュニケーションをとって、
淡々と進めてゆけばよいのです。
こうして山川社長は、次のステップに進むことができたのです。
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