大きな親切 大きなお世話
今日 又 相続問題で 毎度お馴染みの相談が寄せられました。
88歳になる創業者の妻が60%の株式をもったまま認知症となり、施設に入っている。
この方には実子は無く、会社の経営は経営者の姪に渡すように遺言状を信託会社に残しています。
本人はそれで十分だと思っています。
しかし、会社運営をする姪になる社員にとっては その株の評価は10億円にもなっているのです。
当然、こんな高額の株式に対して 払える資金を持っていないのです。
93歳の東北の小売業のおばあちゃん、95歳の北陸のおじいさん、85歳でポックリと肺炎で亡くなった地方の創業者
皆さんにとっては、死の最期まで株を手放そうとしない。
「やる奴は決めているんだ、心配するな。こんな値打ちのあるものを渡してやるんだ。ありがたいと思え! 感謝しろ!」
渡された者にとっては、株券は誰も高額で引き取ってはくれないのです。
国税は値段を決めて「現金で納税しなさい!」とくる。
この方のように世の中のルールに疎いのか、これが理解できない人が存在します。
渡される方々にとっては「大きな親切、大きなお世話」になるのです。
周りの人々は、金持ちなんだから当然と言いますが、どこから払うのか? 大変な問題なのです。
宝くじに当たったのとは 全く異なります。
株式は現預金ではないのです。
会社から多額のお金が支出されることになるのですから・・・
せっかく良くした会社から、お金が出ていくことに最後にはなるのです。
(井上和弘)
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