減資は後ろめたい?③
資本金を減らす減資は、まったく後ろめたいことはありません。
減資をして資本金を1億円以下にすると、
メリットがたくさん出てきます。
①通常の減価償却に加えて、さらに減価償却を上乗せすることができます。
『特別償却』と呼ばれる制度です。
いまなら、即時償却(投資したときに、全額減価償却できます)が使えます。
②1台あたり30万円未満の資産を買った場合は、全て損金として落とすことができます。
『少額減価償却資産』と呼ばれる制度です。
③多額の損失が発生した場合、最大で向こう10年間は税金を払わなくて済みます。
『繰越欠損金』と呼ばれる制度です。
④多額の損失が発生した場合、前年に支払った法人税を取り戻すことができます。
『欠損金の繰戻還付』とよばれる制度です。
⑤交際費を800万円まで損金に計上できます。
⑥法人税率が優遇されています。
⑦住民税が安いです( 数万円~10万円程度安く済む)。
⑧外形標準課税がかかりません。
⑨税務調査には、税務署が対応します( 資本金1億円超は、国税局対応です)。
ちなみに、減資の手続は、次の2つです。
①株主総会の特別決議( 株主の2/3以上の賛成を得る)
②債権者保護の手続( 大口得意先に「減資します」と知らせる)
中小企業であれば、面倒な株主はおらず、どちらも問題なくできるでしょう。
債権者(得意先や銀行)も、表立って反対はしません。
ただし、経験したことがない方は、本当に問題なくできるか? 不安に思うものです。
「減資をすれば、資本金が減るので、株主から大反対が来るように思いますが?」
しかし、絶対に心配いりません。
株主から反対されることはありません。
実際に、減資に反対されて実行できなかった会社など、
聞いたことがありません。
資本金が1億円を超えている、という会社は、
今すぐに減資を検討してください。
減資は、税理士や司法書士に聞いていただければ、
手続してくれます。
(福岡雄吉郎)
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