税務調査がやってきた①
今年の春先に、
顧問先D社に税務調査の電話が入りました。
「専務、いつから入る予定なのですか?」
「はい、4月1日から入りたいとのことです。
4月1日は月曜で、1週間入る予定のようです。」
「えー、4月1日から?しかも、1週間も?」
めちゃくちゃ後ろめたい気持ちはないものの、
やはり、税務調査は短ければ短いほど、
経営者の精神衛生上はいいのです。
「専務、この時期に入るということは、どういうことか、
ご存知ですよね?ことあるごとに話をしてますよね?」
「はいはい!言われてましたよね!覚えてますよ!
・・・・
え~っと・・・何でしたっけ?」
「そんなことだろうと思いましたよ。
大きく言うと4月からは、気が抜ける時期です。
税務署は2月中旬から1ヵ月は、
確定申告で相当忙しく過ごしています。
で、4月以降は、それも終わり、人事異動前の時期になるんですよ。」
「へぇ、そうでしたっけ?」
「・・・・はい。
異動のタイミングは7月の初旬です。
なので、この時期に税務調査が入るということは、
税務調査官の肩の力は抜けていますね。」
「じゃあ、4月1日からで調査に入ってもらえばよいですか?」
「いやいや、いまはもう3月の上旬なので、
準備までもう少し時間がほしいです。
それに、基本的には税務署は、6月末までに調査を終わらせなければいけないので、
開始時期を6月末に近づけたほうがよいと思いますよ。」
「なるほど、時間切れを狙うのですね!」
「時間切れを狙うというと、
ちょっと表現が悪いですが、こういうことも調査の対策の一つです。」
「でも、税務署になんといえばよいでしょうか?」
「簡単ですよ、4月1日は、新年度の初日で、
そのあとも、かなりバタバタします。おまけに今年は改元もあります。
なので、5月以降に時期をずらしてもらえませんか?と伝えてください。」
その後・・・
「うまいこと、時期をずらしてもらえました。
ゴールデンウィークの7日の火曜から入ってもらいます。」
「わかりました、で、期間は何日ですか?」
「期間は金曜までの4日間です。」
「ここも、ちょっと工夫しましょう。」
つづく
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