越境地銀は担当者が大喜びしました!
ある地域のある会社でのことです。
その会社の近くに、隣の県から、
ある地銀が越境出店してきました。
その社長は、
「それでなくても資金需要のない時代に、
他府県からこの支店に転勤になる銀行員もたいへんだなあ。」
と感じていたのです。
当然、近隣のあいさつと称して、その越境支店から
担当者があいさつに来ました。
その会社はもともと、
地域の第一地銀から融資を受けていました。
銀行にとって不利な環境下でありながら、
態度が大きく、金利もさほど低くありません。
0.6%だったのです。
私は社長に言いました。
「これはいいところに、
他府県の銀行が出店してくれたじゃないですか!」
「どういうことですか?」
「その他府県からの銀行支店は、
まず、取引先の確保に苦労するはずです。」
「そうでしょうね。」
「だったら、うちはお宅に乗り換えてもいい、
ということで、声をかけてみればいいじゃないですか。
せっかく挨拶にも来られたのだし。」
「そうですね!」
ということで、
越境支店の担当者に連絡して来社してもらい、
条件によっては、現状の地銀から乗り換えても良い旨、伝えました。
「本当ですか!
ありがとうございます!!」
と、担当者は大喜びしました。
現在、
金利0.3%を指し値で要求し、交渉をしている最中です。
もちろん、担保・個人保証は無しです。
他府県からの越境銀行支店は、
なにはともあれ、取引先の確保をしなければいけません。
その成果が個人成績に大きく反映してゆくのです。
とはいえ、なじみのない土地で、取引先を開拓するのは、
容易ではありません。
銀行を取り巻く環境の悪さを考えれば、なおのことです。
そのような状況のなか、
自ら銀行へ声をかけていただき、乗り換えてもいい
と言ってくれるお客は、越境支店の担当者にとっては、
まさに救いの神なのです。
それに、
第一地銀の客を自分の銀行に変えさせた、
ということは、支店成績にも大きくプラスになります。
最大のライバルの客を奪うわけですから。
なので、その担当者は、大いに喜んだのです。
その地域の第一地銀は概ね、態度が大きいものです。
他府県からの越境銀行支店が近隣にあれば、
ぜひ、銀行交渉にうまく活用し、
態度の悪い銀行を、しめあげてほしいのです。
(古山喜章)
« 税務調査がやってきた⑥ | トップページ | 税務調査がやってきた⑦ »
「銀行交渉」カテゴリの記事
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい④(2023.07.14)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい➂(2023.07.13)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい②(2023.07.11)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい①(2023.07.10)
- 特別損失を活用しなさい(2023.05.02)
コメント