TIBOR(タイボ)がまた下がり始めました。
TIBOR(タイボ)は、
東京の銀行間で日々、お金の貸し借りをする際の金利です。
Tokyo In Banking Offered Rate の頭文字をとったものです。
「東京銀行間金利」と言います。
融資を受ける際、
TIBOR(タイボ)+スプレッド(上乗せ金利)
で交渉しなさい、と言い続けております。
この金利設定にすると、
TIBOR(タイボ)が基準金利となるのです。
しばらく動きのなかったTIBOR(タイボ)ですが、
ここ10日ほどの間に
1週間&1ケ月のTIBOR(タイボ)が、
日に日に下がりました。
長期的な推移でみれば、次の通りです。
2016年2月にマイナス金利を導入以来、
TIBOR(タイボ)金利は急激に下がりました。
その後、2016年9月27日の0.03%を底に、
この2年間ほどは、わずかに上昇し続けていました。
それが再び、
G20サミット直前の頃以降、下がり始めたのです。
7月3日現在
1ケ月TIBOR(タイボ)は、 0.06545%
1週間TIBOR(タイボ)は、-0.03182%
となっています。
1週間TIBOR(タイボ)は現在、マイナス金利なのです。
マイナスということはつまり、
銀行間で資金を融通しあうにせよ、
お金が有り余っている、ということです。
いわば、お金の押し付け合い状態です。
このTIBOR(タイボ)金利に、スプレッドである、
上乗せ金利を足したものが、仕上がり金利です。
スプレッドが0.3%でも、
現状のタイボであれば、1ケ月タイボの仕上がり金利は
0.36545%、ということになります。
ICOの顧問先では、スプレッド(上乗せ)が0.1%、
という中小企業もざらにあるのです。
スプレッドが0.1%なら、現状の1ケ月タイボの仕上がり金利は
0.16545%、ということです。
この金利が、中小企業に求める、現状の合格ラインです。
自社の金利をご確認ください。
財務体質が岩盤なみの強さなのに、
金利が1%以上、ということも、まだまだお聞きするのです。
そんな状態の中小企業はまず、
経営者が銀行金利の仕組みについて、よく知ってほしいのです。
知らなすぎるのです。
やはり、銀行の打つ手とその中身を把握しておけば、
金利交渉時の銀行担当者の態度さえ、一発で変わります。
自社の金利が0.16545%以上なら、まだまだ、
その金利を下げるところで、埋蔵金が発掘されてゆくのです。
それでなくとも、増税対応で、
余計なコストが各社必要になるのです。
「多少の金利くらい・・・。」などと思わず。
シビアな銀行交渉に、臨んでほしいのです。
(古山喜章)
« 税務調査がやってきた③ | トップページ | 税務調査がやってきた④ »
「銀行交渉」カテゴリの記事
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい④(2023.07.14)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい➂(2023.07.13)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい②(2023.07.11)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい①(2023.07.10)
- 特別損失を活用しなさい(2023.05.02)
コメント