税務調査がやってきた⑤
今年の春先に、
顧問先D社に税務調査が入りました。
①旅費交通費の期ズレ
②D社会長の父親の給与
③改装工事に関する修繕費
④備品の経費計上
調査の指摘事項は4点あり、
期ズレを除く3点は苦しいながらも戦える、と思いました。
指摘事項を金額にしたものが下の図です。
金額は千円単位で、約一千万円の指摘です。下をクリックください。
専務とどのように反論するか協議したのですが、
D社の顧問税理士から、このような提案がありました。
「専務、ここは、1年分だけ認めて修正申告したほうがよいですよ。
特に、②の会長のお父様の給与については、
金額も大きいですし、何より実態がないでしょう。
反論しても、ひっくり返せないですよ。
ここはひとつ、私の力で税務署に掛け合って、
1年分だけの修正申告で済ませるように交渉してみますので!
いかがですか?」
顧問税理士の案は、下の図です。
赤枠の部分を修正申告しましょう、ということでした。
なるほど、そう来たか~。
税理士がよく考える方法ですね。
基本的に「払う」という大前提のもとで、
修正額を抑える、という考え方です。
一見、顧問先にとってメリットがあるように思えますが、
しかし、そこには、何の理論もありません。
税法もへったくれもないのです。
このブログでもお伝えしていますが、
税務署にお土産を渡す必要はありません。
あくまでD社は、戦うスタンスです。
そのように伝えても、
「②の父親の給与の件は、絶対に勝てません。
それなら、私の案のほうが、得ですよ。」と
何度も説得されました。
しかし、戦ってもいないのに負けを認めるのは、D社のポリシーに反します。
顧問税理士のアドバイスには耳を貸さず、
反論文書を作成することにしたのでした。
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