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2019年7月18日 (木)

スプレッド「ゼロ」もあります

銀行借入の金利は、

タイボ+スプレッド(上乗せ)で借りなさい!

と言い続けております。

 

タイボ(TIBOR)は東京の銀行間におけるお金の取引金利で、

日々変動します。

日本経済新聞朝刊の「マーケット総合1」のページの左下、

「短期金融市場」のところに、

「東京銀行間取引金利」として、日々、掲載されています。

(概ね16ページか18ページです)

 

その、日々変動するタイボ金利に、

あらかじめ定めたスプレッド金利を上乗せします。

それが、タイボ+スプレッド(上乗せ)です。

タイボの変動金利を基本にするので、

固定か変動かで言えば、変動金利となります。

 

中小企業の場合、

スプレッドは、低くても0.1です。

ところが先日、

ある元銀行頭取の方から、

「上場会社の優良企業は、スプレッドがゼロですよ。」

とお話しを伺いました。

つまり、タイボのみ、の金利です。

 

元頭取いわく、

「スプレッドがゼロでも、銀行にすれば、

 日銀へ預けてマイナス金利で払うよりはましだし、

 何より、融資額を増やせるから、

 そのほうがメリットある、ということなんですよ。」

とのことです。

 

もちろん、中小企業での借入額のように、

数億円とはケタが異なるレベルの融資額です。

だからこそ、

日銀へ預けて0.1%のマイナス金利を払うくらいなら、

企業へ貸してタイボ金利分だけでも受け取ろう、

となるのです。

 

そうであれば、

中小企業の場合、銀行交渉で生かすべきは、

「日銀へ預けてマイナス金利を払うより、

 スプレッドをゼロにしてでも、

 会社へ貸したほうがいいでしょ。」

と仕掛けることです。

 

中小企業が借りる額からして、

スプレッドがゼロになることはないかもしれません。

が、スプレッドを下げる交渉ネタにはなります。

できるだけ下げてください!と言うよりも、

明らかな根拠があるのですから。

 

(古山喜章)

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