スプレッド「ゼロ」もあります
銀行借入の金利は、
タイボ+スプレッド(上乗せ)で借りなさい!
と言い続けております。
タイボ(TIBOR)は東京の銀行間におけるお金の取引金利で、
日々変動します。
日本経済新聞朝刊の「マーケット総合1」のページの左下、
「短期金融市場」のところに、
「東京銀行間取引金利」として、日々、掲載されています。
(概ね16ページか18ページです)
その、日々変動するタイボ金利に、
あらかじめ定めたスプレッド金利を上乗せします。
それが、タイボ+スプレッド(上乗せ)です。
タイボの変動金利を基本にするので、
固定か変動かで言えば、変動金利となります。
中小企業の場合、
スプレッドは、低くても0.1です。
ところが先日、
ある元銀行頭取の方から、
「上場会社の優良企業は、スプレッドがゼロですよ。」
とお話しを伺いました。
つまり、タイボのみ、の金利です。
元頭取いわく、
「スプレッドがゼロでも、銀行にすれば、
日銀へ預けてマイナス金利で払うよりはましだし、
何より、融資額を増やせるから、
そのほうがメリットある、ということなんですよ。」
とのことです。
もちろん、中小企業での借入額のように、
数億円とはケタが異なるレベルの融資額です。
だからこそ、
日銀へ預けて0.1%のマイナス金利を払うくらいなら、
企業へ貸してタイボ金利分だけでも受け取ろう、
となるのです。
そうであれば、
中小企業の場合、銀行交渉で生かすべきは、
「日銀へ預けてマイナス金利を払うより、
スプレッドをゼロにしてでも、
会社へ貸したほうがいいでしょ。」
と仕掛けることです。
中小企業が借りる額からして、
スプレッドがゼロになることはないかもしれません。
が、スプレッドを下げる交渉ネタにはなります。
できるだけ下げてください!と言うよりも、
明らかな根拠があるのですから。
(古山喜章)
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