回収サイトを縮めましょう その3
とある会社で行った、
サイト短縮交渉の内容をご紹介します。
愛知工業(仮)の例です。
得意先Y社の回収サイトは5カ月でしたが、
よく見ると、支店別にバラバラです。
愛知工業は、Y社の各支店(10支店ほど)から、
それぞれ注文を頂いています。
年間取引額でいえば、5カ月の支店が圧倒的に多いですが、
3カ月の支店や、金額的には非常に小さいですが、
2カ月の支店も存在しています。
「会社として、支払サイトが統一されていないって、
違和感ありますね~。
こちらの目標としては、各支店のサイトを統一して、
しかも、5カ月のサイトは3カ月くらいにはしておきたい、
というところですかね。」
最初に交渉をスタートさせたのは、
今から、2年ほど前でした。
「営業部長、このY社のサイトは長いので、
短くなるように交渉していきましょう。」
「・・・・・」
予想通りの反応です。
サイト交渉は、得意先と交渉する以前に、
社内の営業マンがやりたがらないのです。
「交渉してもいいんですよ。
いいんですけど、売上に影響が出ないか、
そこが心配です。」
ようするに、営業マンは反対なわけです。
営業マンの頭のなかには、
回収のことよりも、売上なのです。
得意先への説得の前に、
営業マンの説得からしなければいけません。
「いいですか、御社(愛知工業)の場合、
仕入先に対しては、締め後1ヶ月で支払っています。
それに対して、回収は締め後5カ月なんですよ。
これは、どういうことかといったら、個人だったら、
支払はカードで払って翌月ですが、
給与の振込が5カ月経ってからしか入ってこない、ということです。
通常、こんなこと、ありませんよね?
だから会社の売上を少しでも早く回収できるように交渉したいんです。
みなさん、嫌がりますけれど、交渉したら即、
“おまえのところは、生意気だから、明日から発注しない”って
なりますか?
そんなことないでしょう。言い方の問題ですよ」
などと話をして、まずは営業マンを説得したのでした。
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