回収サイトが短くなっています②
先日訪問したP社では、
住宅大手の大和ハウスと取引があります。
今年度に入り、
大和ハウスから、支払期日変更のお知らせ、が届きました。
変更前・・・20日締め当月末 手形払い
↓
変更後・・・月末締め翌月15日 現金払い
なんと翌月15日には、現金で回収できる、
という条件に変更になったのです。
大和ハウスが公表している資料によると、
この背景には・・・・
政府は、経済の好循環を実現するためには、
下請中小企業の取引条件の改善が重要であるとし、
2016.12.14 に中小企業庁と公正取引委員会が
下請法と下請中小企業振興法に基づく振興基準を改正した。
これを受けて国土交通省も「建設業法令遵守ガイドライン」を改訂した。
改訂された内容
(平成28年12月14日公取企第140号「下請代金の支払手段について」より抜粋
①下請代金の支払いは、 できる限り現金 によるものとすること。
②手形等により下請代金を支払う場合には、
その現金化にかかる割引手数料等のコストについて、
下請事業者の負担とすることがないよう、
これを勘案した下請代金の額を親事業者と下請事業者で十分協議して決定すること。
③下請代金の支払いにかかる手形等のサイトについては、
繊維業 90 日以内、その他の業種120 日以内とすることは当然として、
段階的に短縮に努めることとし、将来的には 60 日以内とするように努めること。
⇒当社(大和ハウス)は各法令における下請事業者の定義に関わらず
全業者全額現金払いとします。
という流れになっているのです。
昨年くらいから、新聞でもときどき、
スーパーゼネコンが有能な下請け確保のために、
支払条件を早める、という記事をみかけましたが、
大和ハウスも同じような取り組みを行ったということです。
この他、私が関わっている半導体業界でも、
「〆後120日」から「〆後60日~90日」の支払に、
シフトする動きが出始めています。
回収が遅い中小企業にとっては、朗報なのです。
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