中小企業のデジタル化は遅れています 設備型労働集約サービス業 ➂
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
設備型労働集約サービス業➂ インカムの活用
イベント会場やパチンコ店など、
大きな声や音が飛び交うなかで、
スタッフが連絡をとりあう手段として使われるのが、インカムです。
バイクのツーリングでも、ライダー同士、
ヘルメットに搭載されたインカムで会話をするのに使われています。
無線による双方向の通信機器で、複数人数でも離れたまま、
会話をできるのが特徴です。
ホテルでは運用している場面を見ることが増えてきました。
が、病院や介護施設では、まだ運用事例が少ないのです。
ある病院の病棟でクレームがありました。
看護師の声が大きく病棟内に響き渡ることが多い、
ということでした。
調べると、他の看護師を呼んだり、指示を出したりする声でした。
病棟には病室が複数あり、どのスタッフがどこにいるか、
見た目にはわかりづらいです。
そのため、大きな声を出していたのです。
で、インカムを使うことにしました。
「今はスマホのアプリを使って、スマホをインカムにできますよ。」
と、その病院にいた、ITに詳しい人材が教えてくれました。
「それならやってみよう。」となりました。
NTTの「ボイスカム」というサービスを使いました。
スマホをインカムとして使いますが、通常の電話着信が入れば、
即座に電話モードに切り替わります。
各自がスマホから無線でイヤホンに接続します。
なので、コードもなく、ハンズフリーで対応できます。
運用後、
「病棟内がとても静かになりました!」
との声があがりました。
以前は看護師の大声が飛び交い、
入院患者にとっても、働くスタッフにとっても、
落ち着かない空間だったのです。
皆にとって、居心地が改善されたのです。
始まりは、ひとりの入院患者からのクレームです。
その声があがる前も、誰もがきっとそう思っていたのです。
ありがたいお声をいただき、しっかり耳を傾けることで、
より良い空間提供ができることになりました。
病院や介護施設では、
インカム活用がまだまだ少ないのが実情です。
しかし、職場でスタッフ同士が連絡を取り合うには、
便利なデジタルアイテムなのです。
同じ悩みを抱える職場であるなら、活用を検討してほしいのです。
(古山喜章)
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