中小企業のデジタル化は遅れています 小売り・外食業 ⑩
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
小売・外食編⑩ 発注の電子化・自働化
多店舗展開している小売店・外食店の場合、
商品、材料、資材など、本部への発注業務がつきものです。
その発注業務においても、
まだまだ遅れている中小企業が多いのです。
20年以上前なら、
手書きの発注用紙をファックスで受注本部へ送信する、
という方法がまだまだ多かったです。
店舗が多いと受ける側も大変でした。
読み取れない文字や数字を電話で確認しながら、
本部のシステムへ数人がかりで入力したりしていたのです。
しかしさすがに、そこまで遅れている小売り・外食店は減りました。
少なくとも、受発注のシステムが導入されています。
とはいえ、そこに入力する元データは、
発注の書式に手書きで書いている、
というケースは見かけるのです。
しかも、
「発注業務は誰でもできる、というものではない。」
と、多くの店長は思い込んでいます。
なので概ね、店長や二番手社員が、発注業務を担っています。
しかし、
その発注データを受ける側の業務を経験していた立場から言うと、
店長たちが入力してくる注文データなど、
適正な販売数のあてにはまったくならない、
ということでした。
そのため、
急に電話が入ってきて、
「たのむから追加をしてほしい!」
「たのむから減らしてほしい!」
などということがしょっちゅうだったのです。
今もその点は変わらない、
という小売り・外食店が多いと思われます。
結局、販売推移や在庫をもとに、
自動で発注データを算出し、その数字に任せたほうが、
精度としては高いのです。
あとは、催事・イベントなどの特殊要因を反映させる、
見なおし作業をすればよいだけです。
それでさえ、例年の催事・行事となれば、
過去のデータをもとに、自動算出することも可能になりました。
そうすれば、店長や二番手社員が、
発注業務に手を取られる時間は大きく短縮できます。
その分、他の店舗管理業務に時間を活用できるのです。
受発注システムを現在運用しているのなら、
その業者にでも構いません。
「自動発注できるシステムに変えたいので提案してほしい。」
と言えばよいのです。
各社とも、喜んで引き受けるはずです。
それに、システムも160万円を超えるなら、
即時償却の対象となります。
現状のシステムで満足せず、
新たな領域へ、踏み込んでほしいのです。
(古山喜章)
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