中小企業のデジタル化は遅れています 設備型労働集約サービス業 ②
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
設備型労働集約サービス業② 自動精算機の活用
小売り・外食業編の際に、券売機のことを申し上げました。
あれは外食店での前払い精算機です。
一方、ホテルや病院の場合は、
前払いだけでなく、後払いの自動精算機も活躍しています。
小売業のスーパーマーケットも、
後払いのセルフレジ導入が進んでいます。
要は、前払いにせよ、後払いにせよ、
会計業務の自働化を進めてほしいのです。
ハイクラスのホテルならともかく、
ビジネスホテルはすべて、自動精算機の会計で何ら問題ありません。
特に、
ビジネスホテルでチェックインがたてこむ時間帯に、
なんだかんだと注文の多い客がいると、
単純なチェックンで会計待ちのこちらは、
どんどんイライラがつのります。
ホテルでも病院でも、ややこしいお客はいます。
それは人が対応し、会計だけの客は、
機械で対応してくれたほうが、客の立場としても嬉しいです。
それに、新人が対応してモタつかれるより、機械の方が安心です。
また、病院で自動精算機を導入しようとすると、
必ず次のような声が出ます。
「うちは高齢者が多いから、そんな機械での精算はムリです。」
病院なのですから、高齢者が多いのは当然です。
そんなことを言っていたら、
いつまでたっても人がすべて対応しないといけません。
ある病院でのことです。
そのような声があるものの、
自動精算機を少しずつ増やしてゆきました。
もちろん、現金もカードも対応可能です。
自動精算機を増やしつつ、一方で
受付での会計対応人員を減らしてゆきました。
自動精算機といっても、そんなに操作が難しいことはありません。
いちばん最初に扱う際に、すこし戸惑うだけです。
3~4回も使えば、すぐに慣れます。
それこそ、高齢者はこまめに病院に来ているのです。
慣れるのもその分、早いのです。
さらに慣れた人は、病院でよく会う知人に、
「あの機械で精算した方が早いしラクだよ。」と広めてくれます。
結局、その病院では基本、自動精算機での会計になりました。
高齢者には難しいと言っていた現場のスタッフたちも、
その様子を見て、何も言わなくなりました。
「前の方がよかった。」という声は全くなかったのです。
ホテルや病院に関わらず、
デジタル化を進める際、その直接の現場スタッフが最も嫌がります。
やりかたを変えるのが面倒なのです。
なので、現場に任せっぱなしにせず、
デジタル化を進める本部サイドの担当者が、
現場スタッフと密に打ち合わせをしながら、進めてほしいのです。
自分たちが主導で進めるのでなければ、
現場スタッフにも協力者が生まれてきます。
そうなれば、デジタル化へ変わるスピードも、速くなるのです。
(古山喜章)
« 回収サイトを縮めましょう その12 | トップページ | 回収サイトを縮めましょう その13 »
「コストダウン(労務・IT・他)」カテゴリの記事
- 付加価値のない業務に人手を使わない⑤(2023.11.17)
- 付加価値のない業務に人手を使わない④(2023.11.16)
- 付加価値のない業務に人手を使わない➂(2023.11.15)
- 付加価値のない業務に人手を使わない②(2023.11.14)
- 付加価値のない業務に人手を使わない①(2023.11.13)
コメント