中小企業のデジタル化は遅れています メーカー、製造業 ⑥
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
メーカー、製造業⑥ 梱包業務の自働化
メーカーの場合、製品や商品をどこかへ出荷します。
その荷姿も、品物や送り先によって、まちまちです。
パレットにダンボール積みしてフィルムで巻いているのや、
ダンボール箱に入れずにパレット積みで、フィルムで巻いて固定、
など、様々なパターンがあります。
なかでももったいないなと思うのは、
人がダンボール箱を組み立てて、
人がダンボール箱に完成品を入れている、
というパターンです。
「ダンボールに入れずに直接パレット積みで、
フィルムで巻いて固定したらダメなの?」
と工場長に尋ねました。
「それが、先方の要望で、
どうしてもダンボールに入れて納品してほしい、
ということなんです。」
「その場合、工賃はこうなります、とか、
単価に反映させて交渉したの?」
「いや、そこまでは・・・。」
「なら、この人件費は完全にうち負担じゃないですか。」
「そうなんですよ…。」
というやりとりになりました。
特に、この工場で扱う製品は、中間製品だったのです。
納品先で、その部材を使って、最終完成品に出来上がります。
つまり、ダンボール箱に入れても、納品先でまた、
その箱から取り出すのです。
そして、完成品にしてゆくのです。
「だったら、うちのダンボールがそのまま、
完成品を作るダンボールに使われているかも
しれないじゃないですか?」
「それもそうですね。」
「もしそうなら、そのダンボールや組み立て工賃を、
うちが負担していることになるじゃないですか。」
「そうですよね…。」
となり、ダンボール納品をやめるのか、
単価を上げるのか、交渉をすることとなりました。
ダンボール箱でも、自動ラインで無人組み立て、
無人梱包できるならまだしも、
人手で組み立てて製品を入れ梱包するなど、
生産性を下げるだけです。
製品原価のなかでも、梱包コストは見過ごされがちです。
梱包荷姿の見直しや梱包業務自働化を、検討してほしいのです。
(古山喜章)
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