中小企業のデジタル化は遅れています メーカー、製造業 ⑦
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
メーカー、製造業⑦ 温度・湿度等、環境数値のデジタル化
食品工場でよく見かけるのが、室内や庫内の温度記録です。
温度管理が品質に直結するので、欠かすことが出来ません。
その際、多くの中小企業はまだ、手書きで温度等を記録しています。
温度のみならず、精密機器部品工場なら、
湿度管理や照度管理もあります。
要は、メーカーでは、
さまざまな環境数値の記録が欠かせないのです。
手書きで対応していると、記録モレは起こるし、
記録紙を残す場所が必要になります。
そもそも、めったに見ることはありません。
それでも、クレーム発生時などに備えて、
期限を定めて保管しているのです。
かかる手間も、保管場所も必要になります。
今は、温度管理は無線でできる時代です。
パソコンで“温度管理 無線”と検索すれば、
驚くほどたくさん出てきます。
自社に見合う事例があるかを参考にして連絡をとり、
来社してもらうなり、すればよいのです。
あるいは、簡単なものならアマゾンでも買えます。
こういうものです。1個3000円前後です。
ペットのための温度管理や、楽器のための湿度管理等に
使うものとして、販売されています。
直径約5.5センチ。単4電池1個を使用します。
スマホで説明書のQRコードを読み取れば、
データ管理アプリをダウンロードできます。
で、スマホ側でアプリを立ち上げると、
すぐに無線でつながり、温度が表示されました。
小さいながら、-40℃~+140℃まで計測でき、
1台のスマホで6個まで管理できます。
中小企業の工場なら、これでも十分対応可能です。
室内に数個取り付け、
スマホかタブレットを近くに設置しておけばよいだけです。
もともとが監視用なので、
警告アラームを鳴らす温度や湿度の設定も可能です。
こういったものを、大手の工場は使い始めています。
労務コストがかからず、確実に記録でき、
グラフ化などの見える化も、容易にできるからです。
多くのメーカーにとって、何らかの環境記録が必要になります。
「以前に比べて品質管理にかかるコストが増えた」
と嘆いてばかりいてもしかたがないのです。
高い労務コストを使わずにできる方法があるのなら、
取り組んでみればよいのです。
(古山喜章)
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