中小企業のデジタル化は遅れています メーカー、製造業 ⑨
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
メーカー、製造業⑨ 仕入発注の見える化
中手企業メーカーの場合、
材料・資材の発注を、各現場の所属長クラスが行っている、
という実情をまだまだ見かけます。
その場合に発生しやすいのが、
・在庫確認不十分による二重、過剰発注
・発注モレによる生産調整や緊急手配
・単なる品名間違いによる、誤発注
・過剰品質のものを発注することによるコスト増
といったようなことです。
明確な購買部署があれば、上記のようなことは減りますが、
各現場での発注となると、特に乱れやすいです。
要は、任せっぱなし、させっぱなし、になりがちなのです。
チェック機能が働かないのです。
でさらにこのような場合、
現場での発注方法を確認してゆくと、その多くは、
使いまわしの注文書で日付のみ変えたファックス送信だったり、
電話による発注だったり、するのです。
誰がいつ何をどれだけ発注しているのか、
他の者にはまったくわからないのです。
原価管理が不在なのです。
まずは、現場での発注データがわかるようにし、
工場長や生産管理の者が、チェックできるようにしてほしいのです。
それには、以前にも書いたとおり、
各現場にパソコンかタブレットを設置し、
工場内のネットワークで繋げてほしいのです。
そのうえで、
発注システムを構築し、現場での発注を、
他の者が見てチェックできるようにしておいてほしいのです。
そのためには、管理部門の誰かが主体になり、
現場を巻き込んで進めてゆくことが必要になります。
「どこの業者に頼めばよいかわからない!」
というのなら、まずは、
ネット環境や通信関係を依頼している業者に声をかければよいです。
と併せて、知人の経営者に聞くなり、ネットで調べるなりして、
他の業者もあたればよいのです。
いまやAIによる自動発注、というものもありますが、
中小企業メーカーでの活用は、まだ少し先の話しです。
少なくとも、現場の発注や生産データを、
本部で管理できる環境を、まずは構築してほしいのです。
(古山喜章)
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