中小企業のデジタル化は遅れています メーカー、製造業 ④
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
メーカー、製造業④ 勤務者記録のデジタル化
中小企業の工場では、各ラインや作業場の勤務者記録を、
紙ベースのシフト表や製造日報に頼っている、
というケースがまだ多いです。
例えば何らかのクレームが発生した際に、
「〇月〇日にAラインに就いた者はだれか?」
という、勤務者データが必要になります。
2~3日前なら、記憶の範囲で対応できます。
しかし、10日以上も前となると、そうはいきません。
「製造日報をみたらわかります!」
となり、その日の製造日報を探し出し、ひもといてゆきます。
それだけで、手間もかかるし、対応も遅れます。
それなら、どのラインのどの場所に、
いつ誰が就いたのか、デジタル登録すればよいのです。
例えばスーパーのレジです。並んでいると、
レジ打ちの方が次の人と入れ替わるタイミングに
でくわすことがあります。
そのとき、終わる人も、次の人も、
胸についている名札のバーコードを“ピッ”と読み込んでいます。
レシートにも、その人の名前が入ります。
ここまでは、Aさんがこのレジを打ちました。
この時間からは、Bさんがこのレジを打ちます。
ということを記録し、勤務記録分析やクレーム対応に、
迅速に対応できるようにしているのです。
その仕組みを、工場の各ラインにも取り込めばよいのです。
最初はごく一部の場所でも構いません。
「作業服の胸には名札やバーコードがありません!」
というのなら、バーコードをつけるのか、
取り急ぎは、その部署の従業員のバーコード一覧を
その場所に設置し、それを読み込む方法でも構いません。
勤務者記録をデータ化すれば、他にも活用余地があります。
各ラインにおける作業者の偏りがないか、
特定の作業者の際にロス、クレームが多くないか、
作業者による生産性のバラつきはどうか、
などなど、現状把握をしやすくなります。
生産性向上へ向けての動きを取りやすくなります。
それに、
製造日報やシフト表作成の時間短縮にもつながります。
現場所属長は、これらのデータ取りや資料作成にかかる時間が、
まだまだ多いのです。
そんなことよりも、生産性を向上させるにはどうすればよいか、
ということに、
もっと時間を費やせるように、してほしいのです。
(古山喜章)
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